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【看護師の卵応援】🐣 前庭疾患&神経系の国家試験スタートガイド 🥚

 

🐾 前庭疾患と神経系について 🐾

1. 基礎知識:前庭疾患と神経系

💡 前庭系の役割

・体のバランスや空間認識を司る。内耳(半規管、前庭)と前庭神経が関連。

💡 末梢性前庭疾患と中枢性前庭疾患の違い

・末梢性前庭疾患:内耳や前庭神経の障害が原因。例として、中耳炎、内耳炎、特発性前庭疾患がある。
・中枢性前庭疾患:脳幹や小脳の異常が原因。脳腫瘍、脳炎、脳血管障害などが含まれる。

💡 前庭疾患の主な症状

  • 頭部傾斜:頭が片方に傾く。
  • 眼振:無意識に眼球が動く。
  • ふらつき:バランスが崩れる歩行や揺れ。
  • 嘔吐や吐き気:めまいによる症状。

2. 診断方法

🔎 問診

・症状の経過や開始時期、環境について飼い主に詳しく尋ねる。

🔎 身体・神経学的検査

・前庭系の機能を確認するため、眼振や歩行のバランス、反射などを検査。

🔎 耳の検査

・耳鏡で外耳道や鼓膜の状態を確認し、中耳や内耳の異常を検出。

🔎 画像診断

X線:骨構造の異常を確認する。
CT/MRI:脳や内耳の詳細な画像を取得し、中枢性前庭疾患が疑われる場合に有効。

🔎 血液検査

・炎症や感染症の有無、全身の状態を把握するために実施。

3. 治療とケア

💊 治療方法

支持療法:制吐剤や抗めまい薬で症状を緩和。
原因療法:中耳炎・内耳炎には抗生物質、脳炎や脳腫瘍には抗炎症剤や手術を検討。

🌸 看護ケア

  • 安全な環境作り:滑りにくい床材や転倒防止策を用意する。
  • 食事管理:食欲が低下している場合は栄養補助や経管栄養も考慮。
  • リハビリテーション:バランス機能の回復を促すための歩行訓練や立位保持のサポート。

4. 飼い主への対応

📝 インフォームドコンセント

・病状や検査・治療方針について分かりやすく説明し、飼い主の同意を得る。

💰 経済的負担を考慮した提案

・検査や治療内容の説明と費用について相談し、飼い主に配慮した計画を立てる。

🤝 フォローアップ

・定期的な経過観察や緊急時の対応方法を事前に伝えることで安心感を提供する。

 

第1回愛玩動物看護師国家試験 一般問題

問題:

犬が突然、頭を傾けてふらつく症状を示した。考えられる疾患として最も適切なのはどれか。

  • 1. 椎間板ヘルニア
  • 2. 前庭疾患
  • 3. 糖尿病
  • 4. 腎不全

解答: 2. 前庭疾患

解説: 前庭疾患は、犬のバランス感覚や空間認識を司る前庭系に異常が生じる疾患で、頭を傾ける、ふらつく、眼振、嘔吐などの症状が見られます。突然の頭部傾斜やふらつきは、前庭疾患の典型的な症状です。

第2回愛玩動物看護師国家試験 実地問題

問題:

犬の前庭疾患に関する記述として正しいものを選びなさい。

  • 1. 前庭疾患はすべて中枢性である。
  • 2. 末梢性前庭疾患は内耳や前庭神経の異常によって起こる。
  • 3. 前庭疾患では必ず意識障害が見られる。
  • 4. 前庭疾患の治療には必ず手術が必要である。
  • 5. 前庭疾患は犬には発生しない。

解答: 2. 末梢性前庭疾患は内耳や前庭神経の異常によって起こる。

解説: 前庭疾患は、末梢性と中枢性に分類されます。末梢性前庭疾患は、内耳や前庭神経の異常によって引き起こされ、頭部傾斜、眼振、ふらつきなどの症状が見られます。中枢性前庭疾患は、脳幹や小脳の異常によって発生します。意識障害は必ずしも伴わず、治療には原因に応じて薬物療法や支持療法が選択され、手術が必要な場合もありますが、必ずしも手術が必要というわけではありません。