診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-19:00
手術時間12:00-15:00
水曜・土日午後休診
動物病院では、日々の診療のほかに「診断書」の作成をご依頼いただく機会が多々あります。ペット保険の請求、ペットホテルやドッグランの利用証明、そしてペットショップの生体保証に関する手続きなど、その目的は様々です。
そうした中で、時折ご家族から以下のようなご相談を受けることがあります。
補償の手続きなどを少しでもスムーズに進めたいというお気持ちからのお言葉かと思います。しかし、結論から申し上げますと、当院では客観的な事実に基づかない診断書の作成や、意図的な情報の切り取りには一切応じることができません。
これは単に「獣医師には嘘を書かない義務があるから」というだけでなく、結果的にご家族ご自身を深刻な法的リスクから守るためでもあるのです。
たとえば、「購入直後から病気だったことを証明するために、異常所見だけを書いてほしい」というご要望があったとします。しかし、実際のカルテには「確かに軽度の異常所見はあったが、臨床症状は全くなく、全身麻酔での手術も無事に乗り越え、その後長期間とても元気に暮らしていた」という事実が記録されているとします。
もし、病院がご要望通りに「異常所見」だけを切り取った書類を作成し、提出したとしましょう。その後、相手方と本格的なトラブルや係争に発展した場合、どうなるでしょうか。
相手方が弁護士を立てたり、裁判所を通じた公的な手続きが行われた場合、動物病院には「当時のカルテや検査画像などの全記録」を提出する法的な義務が生じます。病院はこれを拒否できません。
すると、相手の手元には「実は長期間無症状で元気に暮らしていた」「麻酔にも耐えられるほど健康状態は良好だった」という、診断書には書かれなかったすべての事実が渡ることになります。プロである相手方は、開示されたこれらの客観的な記録をもとに、「当時は健康状態に問題はなかったのだから、現在の症状について責任はない」と、ご家族にとって非常に不利な証拠として使ってくるリスクが極めて高いのです。
事態は「希望通りの補償が受けられなかった」という結果だけでは終わらない可能性があります。意図的に都合の悪い事実を隠して不当な要求を行ったと判断された場合、最悪のケースでは「詐欺未遂」や「不当要求による営業妨害」として、反対に企業側から逆訴訟を起こされるリスクがあります。
ここで知っておいていただきたいのが、企業側から請求される「賠償金」の恐ろしさです。
逆訴訟においてご家族が企業側から請求される金額には、明確な上限がありません。具体的には以下のような費用が合算されて請求される可能性があります。
これらが積み重なると、数十万円から、場合によっては数百万円という非常に高額な請求をご自身が被ることになります。「事実を少し曲げてでも、なんとか治療費を回収したい」という安易な行動が、結果的に元の請求額をはるかに上回る賠償金を支払う事態になりかねないのです。
一時的な感情や手続きの都合で不自然な書類を作ってしまうと、後になって取り返しのつかない不利益を被るのはご家族ご自身です。
だからこそ、当院では日頃から「元気食欲あり。症状なし」といった客観的な事実を、主観を交えずに淡々と記録に残し続けています。そして診断書を求められた際にも、その事実をありのままに記載します。
当院が事実の切り取りや改変に厳しい姿勢をとっているのは、獣医療の信頼性を保つためであると同時に、ご家族が法的に足元をすくわれることのないようお守りするためでもあります。診断書や証明書が必要になった際は、「どのような事実が記載されるのか」を含め、どうぞ冷静にご相談いただければと思います。
Our clinic strictly adheres to providing completely objective and factual medical certificates, without omitting or selectively altering past clinical records. This policy is in place not only to uphold professional veterinary ethics but, more importantly, to protect pet owners from severe legal repercussions.
Attempting to claim pre-existing conditions against pet shops or breeders by using selectively edited medical histories can lead to serious consequences. In the event of a legal dispute, courts can mandate the full disclosure of all hospital records. If previously hidden facts—such as the pet being asymptomatic or healthy enough to safely undergo surgery—are revealed, the opposing legal team will use them against the owner. Furthermore, making unjust claims based on concealed facts exposes the owner to counter-lawsuits. Damages from a corporate counter-lawsuit (including legal fees, business disruption, and defamation) have no clear cap and can result in devastating financial liabilities. Maintaining honest, unedited records is the best legal shield for both the clinic and the family.
我们医院严格坚持提供完全客观、符合事实的医疗证明,绝不省略或选择性篡改过去的临床记录。执行这一政策不仅是为了维护兽医的职业道德,更重要的是为了保护宠物主人免受严重的法律后果。
如果企图利用被选择性编辑的病历向宠物店或繁育者索赔“先天性疾病”,可能会导致严重的后果。在发生法律纠纷时,法院可以强制要求公开所有的医院就诊记录。如果之前被隐瞒的事实(例如宠物长期无症状,或健康状况良好且安全度过了手术等)被披露,对方律师团队将以此作为对主人不利的证据。此外,基于隐瞒事实提出不当索赔,将使主人面临被反诉的风险。企业方提出的反诉赔偿(包括律师费、营业妨碍赔偿金及名誉损失费)往往没有明确的上限,可能会带来毁灭性的财务负担。因此,保留真实、未经篡改的客观记录,是保护医院和宠物主人自身最好的法律盾牌。