診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-19:00
手術時間12:00-15:00
水曜・土日午後休診
先日お知らせした「ご自宅での皮下点滴の処方一時停止」につきましては、多くのご理解を賜り感謝申し上げます。
本日は、なぜ当院がこの決断を急いだのか、そして今後の獣医療が直面する現実について、現場の獣医師として、また病院という組織を守る責任者としての個人的な見解をお話ししたいと思います。
結論から申し上げますと、現在の日本を取り巻く状況において、この先事態が好転する要素は一つも見当たりません。
これまで、ご自宅での皮下点滴は、わずかなコスト(数百円程度)とご家族の献身的なケアによって、慢性疾患を持つ猫たちの寿命を3〜4倍に延ばすことができる、ある種の「魔法」のような治療でした。
現在、最新技術(ドローン等)を用いた現代戦により、世界のエネルギー・物流のチョークポイントが完全に脅かされています。
現在、日本のガソリン価格が一定に保たれ、円安がなんとか踏みとどまっているように見えるのは、政府が莫大な「補助金」を投じ、「為替介入」という劇薬を使って無理やり価格を抑え込んでいる一時的な幻覚に過ぎません。為替介入とは、国が蓄えている限りある外貨(ドルなど)を売り払い、自国の円を買い支えることで円の価値を人工的に底上げする手法です。しかし、国の貯金(外貨準備)には限界があり、市場の巨大な波を永遠に防ぐことはできません。
影響は海外からだけではありません。日本は世界トップクラスの「超高齢化社会」に突入しています。働き手(生産年齢人口)が減少し続ける一方で、増え続ける社会保障費を支えなければなりません。
これらが意味するものは一つです。
かつては誰もが数万円で当たり前に買い替えられていたiPhoneが、今や円安や部材高騰の直撃を受け、平気で15万、20万円を超える「贅沢品」となってしまったように、獣医療の現場でも全く同じことが起きます。
物価高騰、物流の停滞、そして手取り収入の減少。これらすべてのコストプッシュが重なることで、「犬猫に高度な治療を施すこと」は、一昔前のような一部の層だけが可能な『贅沢品』へと確実に戻っていきます。
こうした残酷な波が押し寄せる中、私たちは「幸せの形」を再定義しなければなりません。
獣医師として、コストの限界でお悩みになるご家族を見るのは心が痛みます。しかし、動物たちの命を繋ぐために、ご家族が「ご自身の生活や精神を破壊してまで」無理な負担を背負い続けることは、決して正しいとは思いません。
なぜ私が、このような世界の現実や厳しい見通しを包み隠さずお話しするのか。
それは、ペットたちが苦痛なく楽に過ごせるよう医療を尽くすのは獣医師として当然の使命ですが、それ以上に、その子たちを愛おしく見つめ、共に生きていく「飼い主さんご自身の人生」を心から応援したいからです。
当院はこれからも、プロフェッショナルとして限られた資源の中で「エビデンスに基づいた医療」を提供し続けるベストを尽くします。だからこそ、皆様にも、ご自身の人生と幸せを第一に考えた「最善の決断」をしていただきたいと強く願っております。
Due to global supply chain disruptions, soaring logistics costs, and the weakening of the Japanese yen, the era of accessible, low-cost veterinary treatments (such as frequent subcutaneous fluids) is coming to an end. We are entering an era where advanced veterinary care will once again become a “luxury.” As a veterinary clinic, we will continue to provide the best evidence-based medicine possible with limited resources. However, in these challenging times, we strongly encourage pet owners to prioritize their own life, well-being, and financial stability when making difficult medical decisions for their pets. Choosing not to pursue treatments beyond your limits is a responsible and dignified decision.
由于全球供应链中断、物流成本飙升以及日元贬值,过去廉价且易于获取的兽医治疗(如频繁的皮下输液)时代即将结束。我们正在进入一个先进兽医护理将再次成为“奢侈品”的时代。作为动物医院,我们将在有限的资源内继续提供最优质的循证医疗。然而,在这个充满挑战的时期,我们强烈建议宠物主人在为宠物做出艰难的医疗决定时,优先考虑自身的生活、福祉和财务稳定。当治疗成本超出您的承受极限时,选择停止治疗同样是一个负责任且有尊严的决定。