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心原性肺水腫について🫀

心原性肺水腫とは

この病気の原因の多くは僧帽弁閉鎖不全症(MR)であり、一部は拡張型心筋症(DCM)や動脈管開存症などの病気でも起こります。
これらの心臓の病気によって、心臓がうまく機能しなくなり、肺に水分がたまり、肺水腫が起こります。
通常、肺では、血管と間質(組織の空間)の間で水分の移動が行われ、リンパ管で回収され、水分のバランスが保たれます。しかし、上記のような心臓の病気がある場合、肺の血管圧が上昇し、水分の移動が不均衡になり、肺に水分がたまり、肺水腫が発症します。

肺水腫の症状

心臓病が原因で起こる肺水腫の症状には、呼吸困難や浅い呼吸、努力呼吸のための特徴的な姿勢などがあります。咳が出ることもあります。肺水腫が重くなると、ピンク色の泡沫液が出ることがあります。心疾患のため、循環不全が同時に起こる可能性があります。身体検査では、白くなった粘膜、頻脈、異常な心拍音、低血圧、低体温などが見つかることがあります。

診断

診断のためには、心拍数と血圧を測定し、肺や心臓の音を聴取し、肺エコー検査やX線検査を行います。肺水腫はウエットな病態であるため、肺エコー検査では、胸膜ラインから垂直に伸びる高輝度なラインが多数見つかることがあります。心疾患の原因や左心不全の程度、胸水、腹水、心嚢水などの貯留液の有無を評価するために、肺エコー検査と同時に簡易的な心エコー図検査を行います。

治療

治療方針としては、急性心原性肺水腫の治療には酸素療法と循環管理が主に行われます。呼吸が困難な場合は、即座に酸素療法を開始します。酸素療法にはいくつかの方法がありますが、病気が進行している場合や極度に体力が落ちている場合は、気管挿管をして陽圧呼吸管理を行うこともあります。
初期治療において、犬や猫の心不全の治療にはフロセミドという薬が使われます。フロセミドは尿を増やし、体から余分な水分を排出する効果があります。
また、呼吸状態が安定した後は、進行した心臓の弁膜症の場合には高用量の経口薬や投与回数の増加を考慮しています。