047-700-5118
logo logo

診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-18:00
手術時間12:00-15:00
水曜・日曜午後休診

banner
NEWS&BLOG
愛玩動物看護師国家試験対策ノート:生体の防御機構(愛玩1巻4章)

愛玩動物看護師国家試験対策ノート:生体の防御機構(わかりやすい版)

このノートは、愛玩動物看護師国家試験の「生体の防御機構(免疫)」の範囲について、特にテストに出やすいポイントを、勉強が苦手な人にもわかりやすくまとめたものです。

1. 免疫ってなに? 体を守るシステム!

  • 免疫の基本:自分(自己)と自分じゃないもの(非自己=異物、バイ菌、ウイルスなど)を見分けて、自分じゃないものだけをやっつけて、体を正常に保つ仕組み。
  • 2つの免疫システム:
    • 自然免疫(非特異的・先天的):生まれつき持っていて、相手を選ばずにとりあえず攻撃する最初の防衛ライン。
    • 獲得免疫(特異的・後天的):一度出会った敵を覚えておいて、狙い撃ちする強力な防衛ライン。
  • 体を守る3つのバリア(一番手〜三番手):
    • 物理的・化学的バリア(一番手):皮膚、毛、粘膜、胃酸、涙や唾液(リゾチーム)など。
    • 自然免疫(二番手):マクロファージ、好中球、NK細胞など。
    • 獲得免疫(三番手):T細胞やB細胞による攻撃(細胞性免疫と液性免疫)。

2. 自然免疫:生まれつきの警備隊

  • 主な担当細胞:
    • マクロファージ:大食い細胞。異物を食べて(食作用)、抗原提示。
    • 好中球(顆粒球):細菌感染時に真っ先に駆けつけて、食べて破壊。
    • 好酸球(顆粒球):寄生虫と戦ったり、アレルギーに関与。
    • 好塩基球(顆粒球):ヒスタミン放出でアレルギー反応に参加。
    • 肥満細胞(マスト細胞):組織中でヒスタミンを放出。
    • NK細胞:ウイルス感染細胞やがん細胞を直接識別して攻撃。
  • その他の仕組み:
    • 炎症:赤くなる・熱くなる・腫れる・痛い。血管を拡張して免疫細胞を集結。
    • 補体:血中タンパク質。オプソニン化や溶菌を助ける。
    • インターフェロン:ウイルス感染細胞が分泌し、周囲の細胞に警告。

3. 獲得免疫:経験を積んだエリート部隊

  • 細胞性免疫:
    • ヘルパーT細胞:司令塔。抗原提示を受け、サイトカインで指令。
    • キラーT細胞:ウイルス感染細胞やがん細胞を直接破壊。
    • 胸腺で成熟・訓練を受ける。
  • 液性免疫:
    • B細胞:骨髄で成熟。抗原を認識し、ヘルパーT細胞の助けで活性化。
    • 形質細胞(プラズマ細胞):抗体を大量生産・分泌。
    • 記憶細胞:次回同一抗原への速やかな対応を担当。
  • 抗原提示細胞:マクロファージや樹状細胞が情報をヘルパーT細胞に伝達。

4. リンパ組織:免疫細胞の基地と通り道

  • 一次リンパ組織:
    • 骨髄:B細胞の成熟。
    • 胸腺:T細胞の成熟。
  • 二次リンパ組織:
    • リンパ節:リンパ管の途中にある関所。
    • 脾臓:血液のフィルター。
    • 扁桃腺など。

5. 抗体(免疫グロブリン:Ig):狙い撃ちミサイル!

  • 基本構造:Y字型。2本の重鎖(H鎖)+2本の軽鎖(L鎖)。
  • 可変部:抗原と結合。
  • 定常部:クラス(アイソタイプ)を決定。
  • 5つのクラス:IgM, IgG, IgA, IgE, IgD。
  • 働き:
    • 中和:ウイルスや毒素を無力化。
    • 凝集・沈降:敵同士を集めて封じ込め。
    • オプソニン化:目印を付けて貪食を促進。
    • 補体活性化:補体と協同で破壊。

【ポイント】

  • 自己と非自己の認識が免疫の基本!
  • 自然免疫と獲得免疫の違い、それぞれの担当細胞を覚える。
  • 細胞性免疫(T細胞)と液性免疫(B細胞・抗体)の役割分担。
  • ヘルパーT細胞は両方の司令塔。
  • 抗体クラス(IgG, IgM, IgA, IgE, IgD)の特徴を押さえる。

ややこしい分野ですが、一つずつ理解していきましょう!