愛玩動物看護師国家試験対策ノート:血液と造血器(わかりやすい版)
このノートは、愛玩動物看護師国家試験の「血液と造血器」の範囲について、特にテストに出やすいポイントを、勉強が苦手な人にもわかりやすくまとめたものです。
1. 血液ってなに?
血液は、体の中をぐるぐる回って、大切なものを運んだり、体の調子を整えたりする液体です。
2. 血液の成分
- 血球(けっきゅう):血液の中の細胞たち
- 赤血球(せっけっきゅう)
- 白血球(はっけっきゅう)
- 血小板(けっしょうばん)
- 血漿(けっしょう):液体部分(水分+タンパク質・栄養・ホルモン・老廃物)
- ポイント! アルブミンは血管内に水分をとどめる(膠質浸透圧維持)役割。

3. 血液の働き
- 運ぶ仕事:
- 酸素と二酸化炭素を運ぶ(呼吸)
- 栄養を運ぶ
- 老廃物を体外へ運ぶ準備
- ホルモンを必要箇所へ運搬
- 調節する仕事:
- 水分バランスを保つ
- 体温を調節する
- 免疫で体を守る
- ケガのときに止血する(血液凝固)
4. 赤血球(せっけっきゅう):酸素を運ぶ赤い細胞
- 特徴:
- 血液細胞中で最も多い
- 哺乳類成熟後は核が消失
- 円盤状で中央へこみ(セントラルペーラー)
- 鉄を含むヘモグロビンで酸素を運搬
- 産生と寿命:
- 骨髄でエリスロポエチンにより産生
- 造血幹細胞→網状赤血球→赤血球
- チェック!網状赤血球は若い前駆細胞。
- チェック!ハウエルジョリー小体は核残存物。
- 寿命:犬100~120日、猫66~78日
- 寿命後は脾臓で破壊・リサイクル

5. 白血球(はっけっきゅう):体を守る戦士たち
白血球はバイ菌やウイルス、がん細胞と戦う免疫の主役です。
- 好中球:
- 最も多い(特に犬)
- 貪食作用で細菌排除
- チェック!桿状核好中球の増加は急性炎症のサイン。
- 寿命:数時間~数日
- 好酸球:
- 寄生虫退治・アレルギー関与
- 炎症抑制作用あり
- 顕微鏡で赤い顆粒が見える
- 好塩基球:
- 単球:
- 最大の白血球
- マクロファージに変身し貪食
- 抗原提示で免疫活性化
- リンパ球:
- T細胞:感染細胞攻撃・免疫調整
- B細胞:抗体産生する形質細胞へ分化
- 血液⇔組織を行き来可能

6. 血小板(けっしょうばん):血を止める小さな修理屋さん
- 特徴:
- 巨核球断片から生成
- トロンボポエチンで産生促進
- 寿命:3~7日
- チェック!猫の血小板はサイズにばらつき。
- 止血の仕組み:
- 一次止血:粘着→活性化→凝集で血小板血栓形成
- 二次止血:凝固カスケードでフィブリン網形成
- ポイント! 凝固因子は肝臓で産生
- ポイント! 因子Ⅱ, Ⅶ, Ⅸ, ⅩはビタミンK依存
- 線溶:プラスミンでフィブリン分解し血流回復

このノートが試験勉強の助けになれば嬉しいです。頑張ってください!