診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-18:00
手術時間12:00-15:00
水曜・日曜午後休診
脳の電気的異常が原因で、同じパターンの発作が何度も起こる病気です。犬の特発性てんかんの罹患率は1〜2%と言われています。特発性てんかんは1〜5歳で発症することが多いですが、6カ月〜10歳以上でも発症する可能性があるので注意が必要です。
診断するには、てんかん発作の確認がとても重要で、血液検査や尿検査で他の疾患を除外し、脳の異常を調べるMRIやCTを行うことで、特発性てんかんと診断します。
ゾニサミドを使った治療法があります。ゾニサミドは、特発性てんかんの治療に使われ、この薬を使うことで80%以上の効果があります。ただし、脳内の状態が変化しやすい脳の病気の場合は、別の薬を使ったほうがいい場合があります。犬のてんかん治療には、家での治療と緊急治療があります。症状によっては、薬を使わずに様子を見ることもありますが、発作が頻繁に起こったり、長時間続く場合は治療が必要です。治療をしっかり行わないと、脳に損傷を与える可能性があるので注意が必要です。
犬のてんかん治療の目標は、発作をできるだけ減らすこと、薬の副作用を出さないこと、そして犬と家族の生活をよくすることです。治療はほぼ一生続くので、家族にはてんかんについて詳しく説明し、長期的に薬を飲み続けるようにしてください。
ゾニサミドを使う場合は、肝臓の薬剤代謝酵素を阻害する薬剤と一緒に使わないように注意してください。また、妊娠中や妊娠を計画中の女性はゾニサミドを扱ってはいけません。ゾニサミドは錠剤のまま使い、粉砕しないでください。犬の尿はペットシーツで処理して、家族や病院スタッフが触れないようにしてください。
犬にゾニサミドを与える場合、体重に応じて2.5〜5.0mg/kgの投与量を1日2回、口から与えます。投薬後、2週間後には診察を受け、血液検査を行って投薬量を調整します。投与中に副作用が出る場合は、軽度のものが多く、1日〜数日で消失することが多いです。発作が再発した場合は、増量を検討し、副作用がなくても発作が改善しない場合は、ゾニサミドを増量するか、他の薬を併用することがあります。フェノバルビタールからゾニサミドに切り替える場合は、獣医師の指示に従って行う必要があります。