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猫の甲状腺機能低下症

病態

猫の甲状腺機能低下症はとても珍しい病気です。原因はよくわかっていませんが、甲状腺の腫れと機能低下が一緒に起こることが多く、甲状腺ホルモンの不足も関係している可能性があります。猫で甲状腺機能低下症が起こる原因は、治療による副作用が一般的です。治療で甲状腺を取り除く手術や抗甲状腺薬の高用量投与が原因となり、生存予後が短くなることがあります。甲状腺機能低下症では、猫は太りすぎや抜け毛などの症状が現れ、食欲が低下することもあります。診断には体の検査が必要で、甲状腺の腫れや心拍数の低下、体温の低下が見られることがあります。多くの場合、高窒素血症も見られるので、慢性腎臓病との区別が重要です。

診断

甲状腺機能低下症を診断するためには、血液検査で甲状腺ホルモンの値を調べます。猫の場合、血中のサイロキシン(T4)と遊離サイロキシン(fT4)の値が低くなることがよくあります。ただし、甲状腺以外の病気でもこの値が低くなることがあるので、注意が必要です。甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値も高くなっている場合は、原発性甲状腺機能低下症の可能性が高まります。ただし、診断にはいくつかの要素を総合的に考慮する必要があるため、専門家の判断が重要です。

治療方法

甲状腺機能低下症の治療では、レボチロキシンナトリウムという薬を使います。猫には1日1回、50〜200mgの投薬が行われます。この薬を使うと、血液中の甲状腺ホルモンの濃度が上がり、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の濃度が下がります。治療によって、腫れていた甲状腺は小さくなることができます。また、高窒素血症がある場合は、ホルモンの補充によって改善することが多いです。

抗甲状腺薬の過剰投与が原因の場合は、薬の量を減らしたり、一時的に止めることで治療します。甲状腺を取り除いた後で血中の甲状腺ホルモンが低下する場合は、最初はホルモンの補充療法が必要ですが、通常は2〜3カ月で正常な値に戻ります。治療の中でも、レボチロキシンナトリウムの投薬が重要であり、定期的な検査も必要です。

予後

適切な治療をすることで、良好な予後が期待できます。しかし、この病気についての情報はまだ少ないので、飼い主さんは定期的な健康診断や病気の予防にも注意が必要です。