診察時間
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手術時間12:00-15:00
水曜・土日午後休診
愛猫が突然けいれんを起こしたり、足元がふらついたり、あるいは意識が朦朧とするような重篤な神経症状が現れたとき、ご家族が受けるショックは計り知れません。
さらに「脳炎や髄膜炎の疑いがある」と告げられた場合、どうしていいか分からず、大きな不安に包まれていることと思います。猫の脳炎・髄膜炎は進行が非常に早く、命に関わる救急疾患です。決して楽観視できる病気ではありません。ご家族がこれからの厳しい現実と向き合い、最善の選択を検討できるよう、病気の正体や検査の仕組み、必要となる費用、治療の現実について詳しく解説します。
脳炎とは脳の性質そのものの炎症、髄膜炎とは脳や脊髄を包む保護膜(髄膜)の炎症です。通常、中枢神経系は「血液脳関門(BBB)」という強力なバリアによって守られていますが、これが突破されて病原体が侵入すると、激しい炎症を引き起こします。
中枢神経の炎症は、進行すると脳圧が急激に高まり、致死的な「脳ヘルニア」を引き起こして死に至るケースが少なくありません。そのため、一刻も早い診断と治療へのアプローチが必要とされます。
髄膜炎は、原因によって大きく「無菌性髄膜炎」と「細菌性髄膜炎」の2つに分けられます。犬の脳炎はアレルギーなど非感染性のものが比較的多いですが、猫の場合は全体の約4分の3(75%)が「感染症」に起因するという大きな特徴があります。
見逃してはいけない異常のサインと病状の進行
病状は以下のように進行していくことが多く、様子を見る猶予はありません。少しでも異常を感じたら、直ちに動物病院を受診する必要があります。

脳の中で「何が原因で」炎症が起きているのかを特定しなければ、適切な薬を選択することはできません。そのためには、MRI検査と脳脊髄液(CSF)検査が不可欠です。当院では、安全と診断の正確性を最優先にするため、専門機関と連携した仕組みをとっています。
検査結果が出た後、あるいは結果を待つ間も、原因菌を予測して血液脳関門を通過しやすい強力な投薬治療(エンピリック療法)が直ちに開始されます。ここでも薬の費用や治療期間が大きなハードルとなります。
過去には、若齢の猫が重度の痙攣発作で搬送され、眼底検査と髄液検査によりクリプトコックス髄膜脳炎と判明したケースもありました。迅速な抗真菌薬とステロイドの投与により神経症状が消失し、数ヶ月の投薬で完治に至った例も存在します。このように迅速な対応が命を救う鍵となりますが、治療を行ったからといって必ずしも元の状態に戻れるわけではなく、命を繋ぎ止めることが最優先の厳しい戦いとなることも事実です。
猫の脳炎・髄膜炎は非常に予後が厳しく、決してお勧めしやすい簡単な道はありません。高額な検査費用、毎月かかる高額なお薬代、そして麻酔のリスクや重い後遺症の可能性など、ご家族には非常に重い決断が迫られます。
私たちは、ただ治療を盲目にお勧めするのではなく、経済的な面や猫ちゃんの生活の質(QOL)、ご家族の負担も含めて、現実的なお話を包み隠さずお伝えします。「どこまでの検査を行い、どのような治療を選択するのか」、あるいは「無理な検査や延命はせず、痛みを和らげる対症療法に専念するのか」。正解はひとつではありません。ご家族が後悔のない選択をできるよう、私たちはすべての選択肢に寄り添い、誠実にサポートいたします。
Summary (English)
Feline encephalitis and meningitis are severe, life-threatening neurological emergencies. Unlike dogs, approximately 75% of feline cases are infectious, with Feline Infectious Peritonitis (FIP), bacterial infections, and fungal pathogens like Cryptococcus being the most common causes. Rapid and accurate diagnosis is critical and requires MRI and Cerebrospinal Fluid (CSF) analysis under general anesthesia at specialized imaging centers. These advanced diagnostic procedures and subsequent long-term treatments (such as high-dose antibiotics, prolonged antifungals, or specific antivirals) involve significant financial costs and inherent medical risks. Our hospital provides transparent informed consent, outlining the necessary clinical steps, expected expenses, and prognosis to help families make the best, regret-free decisions for their cats.
摘要 (中文)
猫脑炎和脑膜炎是严重的、危及生命的神经系统急症。与犬不同,约75%的猫科病例由感染引起,其中猫传染性腹膜炎(FIP)、细菌感染以及隐球菌等真菌感染最为常见。快速准确的诊断至关重要,通常需要在专业影像中心进行全身麻醉下的MRI和脑脊髓液(CSF)检查。这些高级诊断程序以及随后的长期治疗(如高剂量抗生素、长期抗真菌药或特定的抗病毒药物)涉及巨额的医疗费用和固有的医疗风险。我们医院致力于提供透明的知情同意,详细说明必要的临床步骤、预期费用和预后,以帮助家属为他们的爱猫做出最合适、无悔的决定。