診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-18:00
手術時間12:00-15:00
水曜・日曜午後休診
腎臓は体内の水分を適切に保持することで脱水を防ぎ、体内に蓄積された毒素を尿として排出し、尿毒症を防ぎます。また、エリスロポエチンというホルモンを産生して貧血を防ぐ役割も担っています。
腎臓病には主に二つのタイプがあります。一つは急性腎臓病で、これは腎臓の機能が突然低下する状態を指し、結石の詰まりや薬物、毒物の影響によって起こることがあります。もう一つは慢性腎臓病で、主に高齢の動物に見られ、腎臓の機能が徐々に衰えていく状態です。
腎臓の半分が損傷を受けると、残った腎臓が尿毒素を排出するために余計な努力を強いられ、血管が収縮し尿の濾過に圧力がかかるため、結果として全身的な高血圧につながります。高血圧になることで脳内で出血が起こり、発作が発生することがあります。
腎臓病が進行すると、脱水、薄い尿の大量排出、体内に尿毒素が溜まる、エリスロポエチンの減少による貧血などの症状が見られます。当院ではこれに対応するため、複数の検査を行っています。
エコー検査では腎臓のガン、尿管結石、腎嚢胞、腎臓萎縮がないかを診ています。青く囲ってある部分が腎臓で、赤く囲ってある部分が異常部位です。
血圧が維持できていないと尿からタンパク質が出ていってしまい、腹水が溜まることがあります。ただし、病院では緊張して血圧が高く出てしまうため、定期検査では行っていません。
以下の症状が見られた場合は、腎臓の状態が悪化している可能性がありますので、すぐにご相談ください。
お家でのサポートが難しい場合は、獣医師の指示のもとで皮下点滴を行なってもらいます。使い終わった針は必ず病院で廃棄してください。
カリウム補正剤 | ||||||
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血漿カリウム濃度 | ソルラクト500ml | ソルラクト250ml | ソルデム3A(200ml) | ソルデム3(200ml) | 生食500ml | 生食250ml |
<2.0 | 38meq | 19meq | 12meq | 12meq | 40meq | 20meq |
2.1〜2.5 | 28meq | 14meq | 8meq | 8meq | 30meq | 15meq |
2.6〜3.0 | 18meq | 9meq | 4meq | 4meq | 20meq | 10meq |
3.1〜3.5 | 12meq | 6meq | 1.6meq | 1.6meq | 14meq | 7meq |
ソルデム輸液は、グルコースを含んでいるので、皮下点滴で使用できません。カリウム補正は静脈点滴を想定しているため、皮下点滴で行う場合は少量で補充し、食事でも補ってもらうためのサポートが必要です。