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抗がん剤治療について💉

抗がん剤治療について

抗がん剤とは

人の抗がん剤治療と比べ、動物の場合は可能な限り入院せずに、副作用なく生活の質を重視した治療計画を組みます。
白血病、リンパ腫などの全身性腫瘍や、悪性度が高い腫瘍を治療します。
腫瘍に種類によって、抗がん剤が効きやすいものと効きにくいものがあります。
効きやすい抗がん剤治療を行った場合と、無治療の場合だと平均的な生存期間に、3倍ほど差が出ると言われています。
少しでも長く生きられるようにという目的で、治療します。

抗がん剤の種類💊💉はこちら🔗

がんの治療法

がんの治療法は、大きく分けて3つあります。

①化学療法
血管から全身に抗がん剤を投与して、全身のがん細胞の増殖を抑制します。

②外科療法
がんの病巣を物理的に取り切ります。
全身麻酔が必要です。

③放射線療法
放射線、正常な細胞を温存しながら、がん細胞を殺傷します。
全身麻酔が必要です。

副作用

がん細胞は増殖するために、常に細胞の分裂が行われています。
この分裂している細胞にダメージを与えることができるのが、抗がん剤です。
そのため、正常細胞でも分裂している細胞であれば同じようにダメージを与えてしまいます。
主な副作用は、下記です。

骨髄
血液細胞を作っていますが、新しい赤血球・白血球・血小板が作られなくなってしまいます。
腸の粘膜細胞
胃腸の粘膜が剥がれ、吐き気や食欲不振がおこります。
毛根の細胞
脱毛が起きたり、毛が薄くなります。
人間とは違って毛が無くなることはないので、脱毛が目立つことはほとんどありません。

動物の抗がん剤は、延命よりもご家族との普段通りの生活をより維持できるかを目指すため、
薬の量を少なく、副作用が軽度なものを選びます。
ひどい吐き気や、脱毛といったものはあまり見られません。
一般的には80%くらいの子で副作用は出なく、20%くらいの子で軽度の副作用が出るくらいの量から始めます。
入院が必要になる重度な副作用が出る子はほとんどいません。
薬の種類によりますが、週1回、2週に1回のペースでご通院していただきます。

ご自宅で出来るケア

副作用の予防として、吐き気を止めるセレニアや、下痢を止めるディアバスターの処方があります。
抗がん剤投与後4〜5日目くらいから、骨髄抑制による血液中の好中球が減少して、細菌感染しやすくなります。
それにより敗血症になると急な発熱や体調不良を起こします。
お家で出来る事としては、体温測定や呼吸数測定があります。
発熱していたり、食欲不振などが見られたら受診してください。

 

体温のはかりかた🔗
呼吸数のはかりかた🔗

 

抗がん剤について

抗がん剤には、いくつか種類があります。
病院で打つ注射薬と、経口薬があります。1週間毎に、抗がん剤を投与するので、耐性がつかないように薬を組み合わせてスケジュールを組みます。

ビンクリスチン

投与方法
投与前に血液検査をして、肝臓や腎臓、骨髄機能に異常がないか見ます。
静脈留置を取り、点滴をしながら抗がん剤を投与します。

副作用
吐き気や下痢などの消化器障害や、ふらつきなどの神経症状が出ることがあります。

日中お預かりで検査をしますので、午前中にご来院していただきます。

ドキソルビシン

投与方法
投与前に血液検査をして、肝臓や腎臓、骨髄機能に異常がないか見ます。
必要に応じて、静脈点滴か皮下捕液をします。
その後、30分以上かけて、ドキソルビシンを静脈点滴します。

副作用
投与後3〜5日に血便をすることがあります。

日中お預かりで検査をしますので、午前中にご来院していただきます。

シクロフォスファミド

投与方法
投与前に血液検査をして、肝臓や腎臓、骨髄機能に異常がないか見ます。
必要に応じて、静脈点滴か皮下捕液をします。
シクロフォスファミド(商品名はエンドキサン)を、皮下注射します。

副作用
まれに、出血性膀胱炎を引き起こすことがあります。
血尿をします。
この抗がん剤を投与したときは、おしっこを我慢させずに、促す工夫が必要です。

どの抗がん剤も、投与したその日は毒素が排泄される為、うんちとおしっこは直接触らないようにしましょう。