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病気のときは何を食べさせたら良いの?療法食やトッピングについて

下痢とは、
正常な糞便の水分量が60-70%であるのに対し、
水分含有量が90%以上に増加した状態を指します。

小腸は栄養素や水分を吸収し、

大腸は水分やミネラルを吸収して便を貯蔵する働きがあります。

大腸に分布する神経が働き、適切なタイミングで一気に便を出す機能がありますが、

大腸炎を起こすと水分が出て水様便になります。

 

小腸性下痢は、
水分と栄養素の吸収不良によって、うんちが流れて消化物が出るため、
ベタベタとした状態や脂肪便が出ることがあります。

排便回数は多く、体重減少が特徴です。

消化器吸収不良が起こる場合、

消化が良く、消化器に負担をかけない食事が必要です。

低脂肪食が適しています。
ダックスやトイプードルなど膵炎になりやすい犬種では、
栄養のある食事が向かない場合があります。
ヒルズの低脂肪食には、i/dローファット、コンフォート、
ロイヤルカナン低脂肪があり、ドクターズケア社ではストマックケアがあります。
病気によっては、高カロリーの食事が必要になる場合がありますが、注意が必要です。
ロイヤルカナン社の低脂肪のシリーズの中で、ドライフードが一番低脂肪率が高いと書かれています。

 

特に、低脂肪のリキッド食は、
脂肪の制限が必要な病気(高脂血症、膵炎、リンパ管拡張症)の場合に適しています。

リンパ管拡張症(別名IBD)とは、

腸の中のリンパ管が広がってしまって、
食べ物の吸収がうまくいかなくなる病気のことです。
この場合は、腸の負担を減らすために、低脂肪食を給餌することが良いとされています。

大腸性下痢の場合には、腸の中に漏れ出した水分を吸着して排出するために、繊維質が重要だとされています。
また、腸内の細菌環境を改善するために、
消化器サポート繊維が含まれたヒルズの腸内バイオーム食がおすすめです。

病気をきっかけに食事を変更すると、

逆に下痢がひどくなることもあります。
大腸炎の場合は、症状が落ち着いた後に

徐々に食事を変えていくことが推奨されています。


また、パグやフレンチブルドッグなどの短頭種の犬には、

胃腸炎を予防するために
繊維質の多い食事がおすすめされています。


消化器サポート(高線維)が適用となる病気には、

消化不良や吸収不良、大腸炎があります。
処方が推奨されない病気としては、膵炎で、油が多いごはんに注意が必要です。

サイリウムは、
水分を多く含み、ちゅるっと便を出しやすくする可溶性繊維です。
可溶性繊維が多いと水分がプルプルした便になり、腸内を通過しやすくなるため、推奨されます。

猫の便秘の際は、
オオバコをはじめとした可溶性繊維を与え、
水分でプルプルした便にしてあげるのが良いとされています。


その他の食事、慢性の下痢軟便、食物アレルギーが疑われる場合、
炎症性の場合は、身体検査で特徴的な皮膚炎がある場合に、

食物アレルギーが疑われます。

皮膚炎がある場合は、顔周りや足先のパット、脇の下や鼠径部などが赤くなっている場合に食物アレルギーを疑うことがあります。
アミノペプチドフォーミュラという食事は、
アミノ酸レベルまでたんぱく質を分解した食事で、食物アレルギーの治療に使用されます。
3週間試しても症状が治まらなければ、食物アレルギーの探索は意味がないため、
アレルギーの治療を行う必要があります。
下痢に関しては、下痢の治療が必要です。


【猫のアレルギー食について】
猫には食べ物の好みがあるため、食事を変更するのは難しいことがあります。
急に食事を変えると、猫は胃腸の不調を起こすことがあります。
食事を変える場合はゆっくりと2ヶ月ほどかけて変えましょう。

若い猫の場合、ご飯をガツガツ食べる子や、便秘を繰り返す子には可溶性繊維の処方食がおすすめです。

高齢の猫の場合、便秘や脱水、腎不全を引き起こすことがあるため、

食事の変更は慎重に行います。
高齢の猫には、無理やり食事を変えると一気にごはんを食べなくなって、
肝リピドーシスを引き起こす可能性があるため、気をつける必要があります。


膵炎を防ぐために、おやつを与える場合は油を控えましょう。

脂質について説明する場合、例えばささみや胸肉などは食べても大丈夫ですが、フライパンに油を入れずに焼いた場合に油が出てくるような食材は避けるべきです。
鶏モモ肉、豚挽肉、牛肉、サシの入っている部位は駄目。
鶏むね肉を与える場合は皮を取り除いて、お湯で油抜きしてから与えてください。
炭水化物(ご飯やパンなど)は大丈夫です。かぼちゃ米などもOKです。かぼちゃも油で調理しなければ問題ありません。


栄養素は、炭水化物、タンパク質、脂質の3つがあります。
消化器疾患の場合は脂質、慢性腎臓病の場合はタンパク質、糖尿病の場合は炭水化物が摂りすぎると駄目です。
糖尿病は糖分を急激に上げる病気であり、炭水化物は血糖値を急激に上げるため相性が悪いとされています。

皮膚病についての注意点:
タンパク質は分子量が一番大きい栄養素であり、
皮膚病の場合は大きなタンパク質が抗原抗体反応を起こすため、注意が必要です。


病気に合わせて食事を考える際は、どの栄養素が相性が悪く、代わりに何でカロリーを補充するかを考えることが重要です。
タンパク質と炭水化物は1gあたり4キロカロリー、脂質は1gあたり9キロカロリーです。
ミネラルとビタミンはエネルギー源にならず、補助的な栄養素となります。


心臓病についての注意点:
血管内に塩分が入ると、浸透圧で余分な水分が引き込まれ、心臓に負荷をかけます。
カロリーの供給に関しては、お腹が壊さなければどれでも比較的問題ありません。
ただし、しょっぱいものは避けるべきです。
肝臓疾患については、肝不全になるとタンパク質からアンモニアが作られ、肝性脳症を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
肝臓が炎症を起こしている場合は、タンパク質制限は必要ありません。肝臓が再生するためにはタンパク質が必要です。
心臓病においては、ミネラルや塩化ナトリウムの制限が必要です。このような知識をサブとして理解することが重要です。