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【症例報告】IBDと小細胞性リンパ腫の鑑別 ~念のためFIP除外検査も実施~

猫ちゃんの闘病ブログ:最終的にIBDと診断されました

こんにちは。今回は、当院で治療中の猫ちゃんについてお伝えします。約1週間かけて食欲不振や体重減少などの胃腸症状が現れ、当初は
IBD(炎症性腸疾患)
小細胞性リンパ腫
が疑われましたが、
病理検査でIBD
と確定しました。

1.症状と検査

猫ちゃんは1週間ほどかけて徐々に食欲が落ち、体重も減っていました。微熱や便の状態の変化も見られ、超音波検査では腸管やリンパ節の変化が認められました。

また、症状が重なる点から、念のためFIP(猫伝染性腹膜炎)の除外検査を行い、結果は
陰性
となりました。

2.治療と管理

開腹手術により一部の腸管やリンパ節を生検し、最終的に
IBD
と診断されました。

リンパ節の摘出

腸生検後の縫合

縫合部治癒促進のため大網を移植


現在は、下記の治療・管理を行っています。

  • ステロイドの投与:腸管の炎症を抑えるために使用しています。
  • 食事療法:消化器に優しい療法食へ切り替え、負担を減らす工夫をしています。
  • 定期的なモニタリング:血液検査や超音波検査で、炎症や体調の推移を観察しています。

3.飼い主さんへのお願い

今後も定期的に状態を確認しながら、猫ちゃんのQOL(生活の質)を維持していきます。投薬や食事に関する指示はしっかり守っていただき、体調に変化があれば早めにご相談ください。

まとめ

1週間で進行した胃腸症状は
IBD
と診断され、FIPや小細胞性リンパ腫の可能性は除外されました。今後も治療と管理を続け、猫ちゃんの快適な生活をサポートしていきます。