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免疫介在性溶血性貧血(IMHA)💉血液の病気

自分の免疫で、血液の一部を破壊してしまい、貧血になってしまう病気です。

〈症状〉

 元気消失、食欲廃絶、吐き気、多飲多尿、黄疸、可視粘膜の蒼白、頻脈、呼吸速迫、発熱、血尿、脾腫、肝腫などが見られます。

(脾腫、肝腫;脾臓と肝臓が腫れることを言います。)

 悪化すると、全身に血栓ができるDIC(播種性血管内凝固症候群)が続発することもあります。

(臓器の血管に血栓が詰まると、多臓器不全になって死んでしまいます。)

〈原因〉

 遺伝、悪性腫瘍、ウイルス感染、細菌感染、薬物、玉ねぎ中毒などにより、自分の赤血球が敵と見なされて破壊されることで起きます。

〈検査〉

まずウイルス感染がないか、その後腫瘍、各臓器、血液凝固機能などを調べます

免疫抑制療法をおこなったときに、感染症があると,一気に感染が広がってしまうので,感染症の除外がとても大切です。

 ウイルス検査

  猫:猫コロナウイルス、猫白血病ウイルス、猫免疫不全ウイルス、ヘモプラズマなど

  犬:バベシア症など

ヘモプラズマやバベシアは、ダニから感染するので,予防治療(フロントラインなど)を行なっていたら検査を省略することがあります。

 腫瘍検査

  超音波、X線、細胞診など

 血液検査

  直接クームス試験、塗抹標本検査、炎症マーカー測定、生化学検査など

〈治療〉

・感染の治療

  抗生物質など

・腫瘍の治療

  外科的切除、内科療法

・免疫抑制剤

  プレドニゾロン:犬猫共に第一選択のステロイド剤です。肝臓に負担がかかって         いないか定期チェックが必要です。

  シクロスポリン:併用薬です。効果が安定するまで、2週間から1ヶ月ほど必要です。副作用で消化器症状や歯肉が腫れることもあります。

  ガンマガード:犬の免疫抑制剤ですが、効果が未証明かつ高価です。

・輸血

・酸素室

 

急激に貧血になることもあるので,即座に治療をしていく必要があります。

犬の場合は50%以上で亡くなるリスクのある怖い病気です。