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センベルゴ®とは? 新しい猫の糖尿病治療薬

愛猫の糖尿病に新しい選択肢✨
おうちで飲ませるお薬「センベルゴ®」って?

「猫の糖尿病治療、注射は大変…」と感じていた飼い主さんに朗報です。
1日1回、お口からあげるだけのお薬が登場しました。

🐾 センベルゴ®ってどんなお薬?

センベルゴ® (一般名: ベラグリフロジン) は、猫の糖尿病を管理するために開発された新しい経口薬(飲み薬)です。これまではインスリン注射が主な治療でしたが、センベルゴ®は世界初の猫用SGLT2阻害薬として登場。1日1回の液体タイプをお口から与えるだけで、血糖値をコントロールできる画期的なお薬なんです。

センベルゴ®の3つの嬉しいポイント

  • 🍰 SIMPLE(シンプル・簡便)
    1日1回、付属のシリンジで飲ませるだけ。注射の技術は不要で、医療ゴミも出ません。お薬は冷蔵庫に入れる必要がなく、室温で保管できるのも嬉しいポイントです。
  • 💖 SAFE(安全)
    インスリン治療で心配な「低血糖」を起こしにくいお薬です。臨床試験でも、症状を伴う低血糖は報告されていません。日本と米国での試験で安全性も確認されています。
  • 💪 STRONG(強力な効果)
    臨床試験での有効率は約90%と非常に高く、ほとんどの糖尿病の猫ちゃんで血糖値が安定。多飲多尿などの症状も速やかに改善することが報告されています。

どうして飲むだけで効くの?

センベルゴ®は、腎臓で糖分が血液に再吸収されるのをブロックするお薬です。余分な糖分がおしっこと一緒に排出されるため、血液中の糖(血糖値)が下がります。インスリンを使わずに血糖値をコントロールできるのが、このお薬のすごいところです。

うちの子にも使える?

センベルゴ®は、すべての猫ちゃんに使えるわけではありません。獣医師の診断のもと、適切な猫ちゃんに処方されます。

✅ こんな子におすすめ

  • 元気や食欲がある
  • インスリン治療をまだ始めていない
  • ケトン体が出ていない
  • 重い合併症がない

⚠️ こんな子は注意が必要

  • 既にインスリン治療中
  • ケトン体が陽性
  • 元気や食欲がない、嘔吐や脱水がある
  • 膵炎や重い肝臓・腎臓の病気がある

※治療を始める前には、必ず獣医師による詳しい検査が必要です。

お薬のあげ方

用量: 1日1回、体重1kgあたり1mgを付属のシリンジで計って与えます。
タイミング: 毎日だいたい同じ時間であれば、食前・食後いつでもOKです。
味: 猫ちゃんが好みやすいハチミツ風味が付いています。

治療中に気をつけること

お薬を始めたら、飼い主さんの観察がとても大切になります。特に最初の2週間は、以下の点をチェックしましょう。

  • 💧 お水の飲む量や、おしっこの量は減ってきたか
  • 🍚 食欲や元気はいつもと変わりないか
  • 🤮 嘔吐や下痢をしていないか
  • 📝 尿ケトン体のチェック(獣医師の指示に従ってください)

副作用はあるの?

比較的安全なお薬ですが、副作用が起こる可能性もあります。

  • 消化器症状: 一時的な軟便や下痢、嘔吐などが比較的よく見られます。
  • 糖尿病性ケトアシドーシス (DKA): 最も注意が必要な副作用です。血糖値が高くなくても、食欲不振・嘔吐・ぐったりするなどの症状が出たら危険なサインです。

🚨 飼い主さんへ一番のお願い

治療中に愛猫の体調が少しでもおかしいと感じたら、
(食欲がない、ぐったりしている、嘔吐するなど)
すぐに動物病院へ連絡してください。

早めの対処が、愛猫の命を守ることに繋がります。


この記事は一般的な情報を提供するものであり、診断や治療を目的としたものではありません。
愛猫の治療については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。