診察時間
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手術時間12:00-15:00
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【重要】第三眼瞼腺脱出(チェリーアイ)は、若齢期に発生しやすい物理的な構造破綻であり、放置や自己判断による様子見は不可逆的な機能喪失を招きます。
本稿の要点:
・チェリーアイは先天的な固定靭帯の脆弱性が原因であり、根本的な予防策はありません。
・国際基準(グローバル・スタンダード)において組織の「切除」は禁忌であり、「外科的整復手術」が唯一の推奨方針です。
・術後は24時間体制のエリザベスカラー装着など、飼い主の厳格な管理(タスク執行)が必須となります。
第三眼瞼腺脱出(通称:チェリーアイ)は、犬や猫の内眼角(目頭)に存在する第三眼瞼(瞬膜)の基部にある腺組織が、本来の解剖学的定位置から逸脱し、反転して外部へ露出する疾患です。生後3〜12ヶ月齢の若齢期に発症が集中しており、露出した腺組織が充血・腫脹することで、サクランボのような赤い腫瘤が形成されます。
第三眼瞼腺は、眼球表面を保護する涙液の約30〜40%を産生する極めて重要な外分泌器官です。本来、この腺組織は結合組織によって眼窩周囲の骨膜や筋膜に固定されています。チェリーアイは、この固定靭帯の先天的な形成不全、または脆弱性によって物理的な支持力が失われることで発生します。一度脱出した腺組織は、眼瞼の瞬きによる物理的摩擦や、外気への曝露により二次的な炎症を引き起こし、浮腫および肥大を進行させます。これにより、自力での整復が物理的に不可能な状態へと陥ります。なお、高齢で発症した場合は、構造的な脆弱性ではなく、腺組織の腫瘍性病変を鑑別する必要があります。
本疾患は結合組織の先天的な構造的脆弱性に起因するため、事前の予防策は存在しません。したがって、飼い主に求められる絶対的なタスクは予防ではなく「発症時の即時介入」です。放置した場合、露出した腺組織は乾燥と慢性的な摩擦によって不可逆的な線維化や軟骨の変形を起こし、最終的に涙液産生能を永遠に喪失するリスクが生じます。
米国獣医眼科専門医大学(ACVO)をはじめとする国際的な獣医学的コンセンサスにおいて、脱出した第三眼瞼腺の「切除」は絶対的禁忌とされています。腺組織を安易に切除すると、将来的に重篤な乾性角結膜炎(KCS:ドライアイ)を発症するリスクが極めて高くなります。したがって、腺組織の機能と血流を温存したまま、元の位置へ物理的に埋没・固定する「整復固定手術」が唯一のグローバル・スタンダードな治療法です。
眼科専門医による二次診療施設での高度医療を選択する場合、手術用顕微鏡を用いた緻密なマイクロサージェリーが提供されます。しかし、それに伴うコストは甚大です。海外の専門医における手術費用は推定1,500〜3,000ドルに達し、日本国内の眼科専門病院においても、初診料、特殊眼科検査、全身麻酔、特殊器具による手術費を含めると、片眼で15万〜30万円の費用相場となるのが現実です。
「点眼薬だけで治るかもしれない」「痛がらなければ様子を見てもよい」といった飼い主の自己判断は、薬理学的・病理学的な根拠が一切ない危険な行為です。飛び出した組織は時間の経過とともに肥厚し、軟骨の変形を伴うため、手術による整復難易度を徒に上昇させるだけです。また、飼い主自身による物理的な押し込みは、一時的に戻ったように見えても即座に再脱出するため、眼球への物理的ダメージ(角膜潰瘍)を誘発する無意味な行為として厳しく否定します。
本疾患の治療において、術後のコンプライアンス違反は治療の完全な失敗を意味します。術後、動物は違和感から眼を擦ろうとします。エリザベスカラーの24時間・絶対的な装着という物理的防衛線を崩した場合、自己洗顔による縫合糸の断裂、再脱出、および自傷による重篤な角膜穿孔などの致命的な合併症を招きます。家庭での行動統制は飼い主の全責任となります。
外科的整復は成功率の高い手術ですが、大型犬種や短頭種など一部の症例においては、周囲組織の脆弱性により再脱出のリスクが統計学的に存在します(約10〜20%)。万が一再発した場合は、再手術が必要となる客観的事実を事前に承諾していただきます。当院では現在、手術および重症患者の生命維持を最優先とするため、電話対応を留守番電話に制限しています。状態の報告や受診の予約は、必ず所定のWEBシステムを介して行ってください。
現在、最も広く支持されている術式であるMorgan法(ポケット法)の具体的な手順を解説します。
■ 参考文献
■ 参照ビデオ(YouTube等の学術動画検索用キーワード)
具体的な手術手技の視覚的確認には、以下の英語キーワードでの検索が最も有益で質の高い専門医の動画にヒットします。
Prolapse of the Gland of the Third Eyelid (Cherry Eye)
Cherry eye is an anatomical defect occurring primarily in young dogs and cats, caused by congenital laxity or weakness of the connective tissue anchoring the third eyelid gland. This results in glandular eversion, secondary inflammation, and edema. Since this gland produces 30–40% of the precorneal tear film, international standards (such as ACVO) strictly prohibit surgical excision to avoid secondary Keratoconjunctivitis Sicca (KCS). Surgical imbrication, specifically Morgan’s pocket technique, remains the global standard for treatment. Postoperative compliance, including uninterrupted use of an Elizabethan collar, is critical to prevent suture failure and corneal ulceration.
第三眼睑腺脱出(樱桃眼)
樱桃眼是一种主要发生于幼年犬猫的解剖结构异常,其根本病因在于固定第三眼睑腺的结缔组织先天性发育不全或脆弱,导致腺体向外翻出并引发继发性炎症与水肿。由于该腺体承担了30%至40%的泪液分泌功能,国际兽医眼科共识(如ACVO)严禁将腺体直接切除,以防引发严重的干眼症(KCS)。目前全球公认的标准治疗方案为保留腺体功能的“结膜囊包埋术(Morgan口袋法)”。术后必须严格佩戴伊丽莎白圈以防止动物抓挠导致缝线断裂或角膜溃疡,家庭层面的依从性是决定手术最终成败的关键。