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子猫の診察🐱

子猫の予防医療

目次

1. 雌雄の判別

2. 体重測定でその成長段階を把握します

800gであれば約2ヶ月齢、

1.5kgであれば約4ヶ月齢と見られます。🐱💖

3. ミミダニ検査🪲

耳の中の黒い耳垢をチェックし、レボリューションによる治療を推奨します。

治療は2週間ごとに3回行い、1kg以下の子猫には半量を使用します。

耳垢は油でふやかし、顕微鏡で検査します。

4. 糞便検査💩

回虫、コクシジウム、ジアルジア、らせん菌などの寄生虫を調べます。

特に回虫卵は目玉焼きのような見た目で、コクシジウムはより小さく透明で光る特徴があります。

寄生虫がいない健康な猫もいますが、消化管内に寄生虫を持つこともあるため、初回来院時にはプロコクスやレボリューションなどの予防薬の使用を推奨します。

瓜実条虫の場合、ブロードラインやネクスガードコンボが必要で、ノミ駆虫も継続します。

プロコクスはコクシジウム駆虫に有効で、犬の倍量で投薬します。

駆虫後は10日後に再検査し、コクシジウムの場合は他の寄生虫と同時に駆虫することが重要です。

5. 猫用の駆虫薬

ノミやダニの予防は、猫だけでなく人への病気(SFTS:重症熱性血小板減少症候群)の感染を防ぐためにも非常に重要です。

猫用の駆虫薬には、フロントライン、ブロードライン、キャットコンボ(ネクスガードキャットコンボ)などがあります。それぞれの特徴と効果の違いを以下にまとめました。

1. フロントライン

  • 効果範囲:
    • 外部寄生虫: ノミ、マダニ
  • 特徴:
    • ノミとマダニの駆除に特化しています。
    • 内部寄生虫やフィラリア予防には効果がありません。

2. ブロードライン

  • 効果範囲:
    • 外部寄生虫: ノミ、マダニ
    • 内部寄生虫: 回虫、鉤虫、条虫(サナダムシ)
    • その他: フィラリア予防
  • 特徴:
    • 外部と内部の寄生虫両方に効果があります。
    • フィラリア予防も可能です。

 

3. キャットコンボ(ネクスガードキャットコンボ)

  • 効果範囲:
    • 外部寄生虫: ノミ、マダニ、ミミヒゼンダニ
    • 内部寄生虫: 回虫(猫回虫、犬小回虫)、鉤虫(猫鉤虫)、条虫(瓜実条虫、猫条虫、多包条虫)
    • その他: フィラリア予防
  • 特徴:
    • 1剤で10種類の寄生虫に対応するオールインワンタイプ。
    • 妊娠・授乳期の猫にも使用可能。

 

症状・状況別のおすすめ駆虫薬

🔹 うんちや耳が清潔で、体重も増加している場合
  • おすすめ: フロントライン
  • 解説: 猫が健康で、外部寄生虫の予防・駆除のみが必要な場合に最適です。
🔹 うんちが緩い場合
  • おすすめ: ブロードライン、キャットコンボ
  • 解説: 下痢などの消化器症状がある場合、内部寄生虫の感染が疑われます。ブロードラインとキャットコンボは、外部寄生虫だけでなく、内部寄生虫にも効果があり、このような症状に適しています。
🔹 耳が汚れている場合
  • おすすめ: キャットコンボ
  • 解説: 耳の汚れが耳ダニによるものであれば、キャットコンボが効果的です。その他の寄生虫にも幅広く対応しています。

共通の特徴

  • 使い方: すべて背中に垂らすだけのスポットオン製剤で、1カ月効果が持続します。

6. ワクチン💉

猫が健康で下痢や目脂などの症状が治まった後に接種されます。

3種混合ワクチンを用いてヘルペスウイルス、カリシウイルス、パルボウイルスに対抗します。

  • ヘルペスウイルスは風邪症状を引き起こします。
  • カリシウイルスは口内炎や関節炎を引き起こします。
  • パルボウイルスは出血性大腸炎を引き起こす可能性があります。

母親からの移行抗体が4ヶ月齢以降に減少するため、この時期にワクチンを接種することがとても大切です。

4ヶ月齢未満では初年度に3回、

それ以上では2回接種し、

その後は年1から3年に1回の接種が必要です。


高熱がある場合やヘルペスの症状がある場合は接種を避け、アレルギー反応に注意します。

7. 風邪の治療🤧

猫ヘルペスウイルスやカリシウイルスの感染が疑われる目や鼻の分泌物、口内炎に注目します。目脂がある場合は抗生剤入りの目薬を使用し、

症状に応じて1日2回から4回点眼します。

8. 避妊・去勢手術✂️

6ヶ月齢の猫に推奨されます。この手術は乳腺腫瘍のリスクを減らし、健康的で質の高い生活を保証するために重要です。手術前にはオス猫では精巣が正しく降下しているか確認し、異常があれば開腹手術が必要になることがあります。

9. エイズ(FIV)と白血病(FeLV)検査☠️

環境変化後約1ヶ月で実施を推奨します。

感染が母猫からの可能性も考慮し、血液サンプルを用いて検査します。

FIV陽性猫は、早期治療により長生きが可能ですが、FeLV陽性猫はがんや貧血を発症し、生存期間が大幅に短縮される可能性があります。

FeLVの陽性結果が出た場合、1ヶ月後の再検査が必要で、繰り返し陽性なら持続的感染と診断します。FIVは風邪や日和見感染症の原因となり、FeLVはリンパ腫など致死性の病気を引き起こします。少量の血液で迅速に検査が可能ですが、感染後1ヶ月未満では陽性反応が出ないことがあります。