診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-18:00
手術時間12:00-15:00
水曜・日曜午後休診
肘に腫瘍ができた場合
肘はわんちゃんが歩く時に動く場所で、
皮膚自体が伸びにくいところなので、
傷を閉鎖しても裂けてしまうことがあり、
通常の閉鎖方法では、うまくいかないことが多いことが、難点です。
また、腫瘍外科の場合には、初回の外科手術で、
しっかり取らないと、
再発しやすく、
さらに悪性度が増すため、
さらに完全切除をすることが困難となります。
当院では軸状皮弁という、栄養血管があり、皮膚が延びやすい部位から
一部皮膚を切開して、
移植する方法で傷の閉鎖を行っております。
栄養血管は皮弁の根本であれば、
十分な栄養を皮膚に運ぶことができますが、
皮弁の先端に行くと、栄養不足になり、皮弁が壊死することが術後の合併症として
注意する点になります。
もし、傷が開いた場合には、洗浄、消毒を行い、
健康な肉芽が形成されるのを待つことになります。
肘ヒダ皮弁は、ちょうど脇の下のたるみのある皮膚を一部採取して、肘の腫瘍切除部位に移植します。血管が栄養を運び、移植先に生着するのを期待する治療方法です。
肥満細胞腫や軟部組織肉腫の症例で多い治療方法になります。
①まずは腫瘍を取り残さないように、しっかりマージンをつけて摘出します。
完全切除を目指すため、2cm以上のマージンをつけています。
②胸の皮が伸びやすいところをヒダ状に切ります。
栄養血管にダメージが行かないようにやさしく剥がします。
栄養血管が皮弁の端まで走っています。
③肘の腫瘍摘出部位に移植、縫合
④縫合
皮弁がうまく適合できないと壊死することがあります。
その場合には範囲に応じて、洗浄や、再切除を選択します。
実際の外観はこのような感じです。
腫瘍外科
さだひろ動物病院