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肘の腫瘍🌸傷が寄らない時に胸の皮膚を移植します。🌸肘ヒダ皮弁

肘に腫瘍ができた場合


肘はわんちゃんが歩く時に動く場所で、

皮膚自体が伸びにくいところなので、

傷を閉鎖しても裂けてしまうことがあり、

通常の閉鎖方法では、うまくいかないことが多いことが、難点です。


また、腫瘍外科の場合には、初回の外科手術で、

しっかり取らないと、

再発しやすく、

さらに悪性度が増すため、

さらに完全切除をすることが困難となります。


当院では軸状皮弁という、栄養血管があり、皮膚が延びやすい部位から

一部皮膚を切開して、

移植する方法で傷の閉鎖を行っております。

栄養血管は皮弁の根本であれば、

十分な栄養を皮膚に運ぶことができますが、

皮弁の先端に行くと、栄養不足になり、皮弁が壊死することが術後の合併症として

注意する点になります。

もし、傷が開いた場合には、洗浄、消毒を行い、

健康な肉芽が形成されるのを待つことになります。

肘ヒダ皮弁は、ちょうど脇の下のたるみのある皮膚を一部採取して、肘の腫瘍切除部位に移植します。血管が栄養を運び、移植先に生着するのを期待する治療方法です。

肥満細胞腫や軟部組織肉腫の症例で多い治療方法になります。


①まずは腫瘍を取り残さないように、しっかりマージンをつけて摘出します。

完全切除を目指すため、2cm以上のマージンをつけています。


胸の皮が伸びやすいところをヒダ状に切ります。

栄養血管にダメージが行かないようにやさしく剥がします。

栄養血管が皮弁の端まで走っています。

 


③肘の腫瘍摘出部位に移植、縫合

 


④縫合

皮弁がうまく適合できないと壊死することがあります。

その場合には範囲に応じて、洗浄や、再切除を選択します。

 

実際の外観はこのような感じです。

 

腫瘍外科

さだひろ動物病院