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前十字靭帯断裂やパテラの脱臼で変形が進んだ骨に行う手術【lateral suture】

時々後肢を上げる症状が見られる場合は膝の内部の前十字靭帯が切れていないかを確認するのをお勧めしています。
部分断裂から完全断裂に移行した場合には膝の内部のクッションの役割を果たす半月板も切れることがあり、非常に強い痛みを発生します。
前十字靭帯は大腿骨と脛骨をつなぐ靭帯で、脛骨が内側に向くのを防いだり、前方へずれるのを防ぐ役割を担っています。
鎮痛剤で一時的に痛みが和らぎ、症状が緩和する事がありますが、不安定な膝のまま生活を続けていくと、反対側の前十字靭帯の断裂へと進行していきます。

前十字靭帯が断裂した場合には大腿骨と脛骨がずれるドロワーサインが確認されます。

手術動画🎥⏯️

手術では大腿骨の外側にある種子骨に強めの太い糸をかけ、
脛骨の1番手前にある脛骨粗面に穴を開けて、種子骨と脛骨粗面の穴を繋ぎ、固定します。

種子骨へ糸をかけている

 

手術動画🎥⏯️

脛骨粗面への穴の作成

糸を結紮


 


脛骨を外側に捻るように固定する方法

粗面の向きは悪くないが、内旋が問題となっている時に使用(グレードⅠ〜Ⅱ)

脛骨粗面転移vs lateral suture

同じグレードⅢでも粗面の向きが正面を向いているものと内旋している場合がある

脛骨粗面が内側に向いている時は脛骨粗面転移TTT

脛骨粗面が内側を向いていない時はlateral suture

※アライメントが崩れている骨にlateral sutureを行うと脛骨が外側を向いた時に、趾端はより外側に向いてしまう。

大腿骨、滑車溝、膝蓋骨、足根のアライメントが揃うように配置



◆大腿骨・滑車溝・膝蓋骨・足根のアライメントが揃うように配置

◆ピンは2本以上入れるようにする

◆ピンはなるべく近位に配置するようにする

ピンは対側の皮質骨に接する〜少し抜けるくらい

🌸1~2kg=0.8mm

🌸3~4kg=1.0mm

🌸5kg〜=1.0~1.2mm

🌸外側は前脛骨筋が付着している

→ピンは粗面トップから内側〜正面に向けて挿入



膝を痛めた後、1週間で歩き出している子は内科的に診ていくことが多い

術後のロバートジョーンズは膝の浮腫を引かせるため

膝の屈曲を防ぐため

1ヶ月で線維化するからそれ以降は糸が緩んでも大丈夫


🌷米地先生おすすめ

SECUROUS社製の前十字靱帯修復用の縫合針◯

大;バーニーズ

中;ラブラドール

小;しば犬

ミニ;5kg以下

5本セットor大中小2本ずつのセットがある

1本あたり20から30頭は使える


関節内部のメスは、皮膚切開のものと変えること

🌾皮膚の細菌が入ってしまうため

Lateral suture糸は7回結紮

結紮玉は皮下に隠す

脛骨粗面のツイストドリル部は、近位だと力がかかりにくい?


関節外法の注意点

クッシング病

副腎皮質ホルモン剤の常用(例;アジソン)

多発性関節炎(前十字靭帯はきれているが、異物を入れると❌)

あまりにもTPAが立っている症例

糸を結紮する時の角度はドロワーが最もでる角度で結ぶ。2本のうち1本(50%)

残りの50%は完全に伸展時に縛る