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猫の心筋症 🩺肥大型心筋症🫀

心筋症とは?

猫の心筋(心臓の筋肉)が正常でなくなる病気です。特発性と二次性の2つに分類され、多くは特発性です。

どんな症状が見られる?

急な呼吸の荒さや息切れ、体温の低下、食欲がなくなる、嘔吐、四肢の麻痺、突然の死などが考えられます。

心筋症と似た症状の病気

高血圧、甲状腺の異常、大動脈の狭窄、末端肥大症などが似た症状を示すことがあります。

診断

病院での心エコー検査などにより、心筋の状態や厚さを評価して診断されます。

治療

症状の程度に応じて、薬物治療が考えられます。しかし、症状がない場合は治療の必要はありません。

分類

– 特発性心筋症

– 二次性心筋症

頻度

– 肥大型心筋症: 特発性心筋症の2/3

– 拡張型心筋症: 猫の心筋症の10%

鑑別診断

– 全身性高血圧症

– 甲状腺機能亢進症: 肝酵素の上昇を伴うことが多い

– 大動脈狭窄症

– 末端肥大症: 高血糖を伴い、高血糖があれば成長ホルモンの測定を行う

症状

– 急性の呼吸促迫、低体温、食欲廃絶、嘔吐

– 動脈血栓塞栓症による四肢麻痺、突然死

– 肺水腫、呼吸困難

心エコー検査

– 左室壁、左室内径、左室流出路障害、左室収縮機能、左房内血栓の評価

– 6mm以上の拡張末期の左室壁の厚さをもつものは、肥厚があれば確定

– MR SAMの有無は確定診断にはならない

診断基準

– 左室自由壁厚(LVPWD)と心室自由壁厚(IVSD)が5mm未満: 正常

– 5.5-6.0mmの厚み、拡張なし: 擬陽性

– 6.0mm以上、左室拡張なし、全身性高血圧症・甲状腺機能亢進症・末端肥大症なし: HCMと診断

治療

1. うっ血の解除: フロセミド1.1-2.2mg/kg Sid-eod

2. 頻拍(不整脈)のコントロール: ジルチアゼム

3. β遮断薬:

– プロプラノロール 5.0-10mg/head bid-tid

– アテノロール 6.25-1.25mg/head Sid-bid

– カルベジロール 0.1-1.0mg/kg Sid-bid

4. カルシウムチャネル遮断薬: ジルチアゼム 0.5-2.5mg/kg tid

5. 左室流出路障害の軽減:

– エナラプリル0.25-0.5mg/kg Sid

– ベナゼプリル 0.25-0.5mg/kg Sid

– ピモベンダン 0.25mg/kg bid

6. 大動脈血栓血栓症治療:

– アスピリン

– ジピリダモール 12.5mg/head Sid

– 低分子ヘパリン 25-100 IU/kg Sid-bid

– オザグレル 5-10mg/kg bid

– クロピドグレル 18.5mg/head Sid