診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-18:00
手術時間12:00-15:00
水曜・日曜午後休診
猫では食欲不振が長引いてしまうと、肝臓に脂肪が集まり、肝臓の機能が障害され、肝不全に進行することがあります。
原因は様々ですが、胃炎などの軽度な疾患でも起こることがあります。
軽度な場合は口から注射器を使って流動食を給餌しますが、度重なると嫌がる事も多く、よだれが止まらなくなってしまったり、なかなか上手く給餌ができなくなってきます。
鼻から入れる給餌用のカテーテルは麻酔を必要としない処置で、鼻の穴から細いチューブを食道内に入れ、首の後ろで給餌のキャップを固定します。
細いので、流動食がつまり安いなどのデメリットがありますが、麻酔に耐えられない子や一時的な看護の時では、選択することが多い処置です。
食道チューブは鼻腔に入れるカテーテルの5-6倍の太さのカテーテルを首の皮膚から、食道にかけて挿入します。
施術の時間は5〜10分で、麻酔時間もとても短く済みます。
後ろから給餌するので、猫が嫌がる事は少ないです。
また太いチューブなので、詰まりにくく、ご自宅での給餌も比較的簡単です。
長引く看護の時はこの方法を選択することも多いです。
FEEDING TUBE
手術後に食べてくれるかどうかを考え、必要であれば、あらかじめFEEDING TUBEを入れる必要がある。
TUBEの適応基準
他の方法
ミルタザピンで食欲増進
末梢静脈、中心静脈栄養は合併症を伴うことが多い
強制給餌は猫では考えることがある。
給餌するときの栄養量
静脈栄養
☺︎胃腸系が正常なら、胃腸粘膜を維持するためにも、胃腸を使ってあげる。予後にも影響する。
静脈栄養を行なっても、予後には結びつかない。
腸も使ってあげると、予後が良かった。同時に静脈栄養も行なっていくのは、ポジティブファクターになる。
<予後に悪い因子>
慢性の腎臓病(犬)
猫の慢性膵炎
腸を使って栄養管理を決めるときに考慮すべき事項
栄養の評価
チューブタイプ
今はほとんど使われていない
設置する場合は、犬猫の状態は悪い状態が多い
胃、空腸に関するチューブは大きいので、猫だと、問題になることも
犬20kg以上の場合には有用かもしれない。
麻酔を許容しない場合には、有用。
設置後にすぐ抜去することができる
アルゴリズムに沿ってチューブを選択
⭐️表挿入
鼻カテ
咽頭部を通す時は首を下に向けて呼気で通過させる。p
心基底部を越えて、下部食道括約筋付近だと逆流が少ない
横付けが投与が行い安い
先をライターで焼く
最低8frを選択
局麻酔で
5Fr猫
大きい犬は8Fr
径が狭いので、詰まりやすい。水溶性のものしかあげられない。
チューブが出てきてしまう。
あまりないが、気管の方にチューブが入ってしまう。
長めのチューブを使うときは胃の中の内容物を出す必要があるとき。
呼吸困難でパンティングしてしまい、胃の中にガスがたまってしまうときなど。
腸まで行かせることも
チューブが十二指腸に先端がきている
これはあまり良くない。
チューブの径が大きく先端が重いので、これで吐いてしまう。
胃から幽門を通過できず、十二指腸に設置できない。
またずれやすいため、何度も確認が必要。
鼻から入れて、食道で止まっても、胃まで入れても、合併症の違いは変わらず。
気管に入っていないか確認
空気を入れてあげて、胃の聴診をして、空気の音を聞くことも。
無菌の生食を入れて、咳をしないか確認
胃に入った場合は、内容物を吸ってpH見ることも。
ETCO2測り、気管に入っているか確認することも。
気管に入ることはまれ。普通に食道に入る。
8-9肋間を目指して設置。
胃に入れたいときはその長さも設置
鼻には、内側から下側に向けて入れると上手くいく。
横から出して固定するが、ヒゲに注意。目の間を通して設置することがある。
縫合は猫には不快。瞬間接着剤の方が良い。
咽頭チューブは設置していない。
食道チューブに変わられている。
フィンガートリップでつけても、一つ一つ結んでも、強度に違いはない。
フィンガートリップでつけても、しっかりつけられる。
【胃チューブ】
動物は非常に良く許容する。
チューブの径も大きいので、詰まらず、色んな食事が取れる。投薬も可能。
食道チューブとの違いは胃の中のガスも抜ける。
麻酔から回復した直後から、給餌が開始できる。
12-24時間は待ってから給餌している。
12-18時間後からぬるま湯、24-36時間以内に給餌スケジュールを開始
初日は必要カロリーの1/2-1/3
瘻孔が、しっかり閉じるのを待つため。
肋骨弓近くでチューブを固定すると呼吸の荒い動物では傷口が広がる。
胃チューブ、腸チューブはすぐに抜けると腹膜炎になるリスクがある。
腸に入れたものは3日経てば、腹膜炎のリスクは少ない
3日以内に抜けると、手術の準備を。
1週間経てば、ほとんど心配ない。
3−7日で抜けたら、しっかりエコーでモニタリングして、腹水がたまってこないか見る。
しっかり食べれるようになっても、7−10日は抜かない。
他疾患のオペの抜糸まではチューブを設置していく
巨大食道症や、食道狭窄の場合には、Gチューブを入れておく
いくつかの方法でGチューブを設置
内視鏡で設置する方法
猫や小型犬では問題ない。
大型犬35kg以上だと、内視鏡で入れるのは懸念がある。
胃の中に液体物が入っている場合は重くなっている
癒着があっても、大きい犬のサイズなので、離れてしまう。
外科
正中ではなく、肋骨アプローチをして、設置している。
内視鏡を使ってアシスタントがやると。
お腹を開けた場合には、チューブを設置している。
18-24Fr
バルーンカテーテルを好んで使っている
マッシュルームのカテーテルを使うときは、かなりの力がいる。
1−2週間くらいで、バルーンが破裂してしまう。
しっかりフィンガートリップすれば、バルーンが破裂しない。
短期間なら、バルーンの方が良いかも。
胃体の左側に設置
巾着縫合の真ん中に穴を開けてチューブを設置する。
巾着縫合締めることにより、体壁に設置
バルーンを膨らませてから巾着縫合
体壁からチューブが入っていて
胃壁と体壁をつけるのに4つの方向から締める。
PDSの吸収糸でもOK
終わった後、チューブが見えないように体壁と胃がくっついていく
チューブを抜いた後胃壁と体壁が癒着するが、非常に弱い固定
左側なので、GDV-VDの固定効果はない
外科手術12時間以上あけてから給餌を開始
a/dは浸透圧高いので、今はa/dではない、浸透圧の低いものを使っている。
浸透圧が高い、膵炎のリスクなど
【症例】
消化管マス切除と同時に胃チューブ設置
開腹しても、敢えて食道チューブにすることもある。
胃のリンパ腫のなど、びまん性に病変が広がる場合は胃に切開するのは懸念がある。
消化管腺癌切除+Gチューブ
慢性的に鼻炎がある場合は、鼻カテよりも、Gチューブ、食道チューブの方が良い。
長期間食べていない症例には、1/4量からスタートする。許容すれば、毎日少しずつ増やしていく。食事:水=1:1で
詰まったときは暖かい水、またはコカコーラの泡で溶かす。(コカコーラは酸が強い。ペプシやジンジャーエールでない方が良い。)
【食道チューブ】
一番オススメ
径の大きいものも入れられる。
猫が引っこ抜いても、合併症が少ない
チューブの先は切らない。丸いままの方がチューブを進めやすい。
(穴は2倍くらい大きく)
食道は気管の左側にある。
※頸静脈を避けようとして腹側に向かうと頸動脈にいってしまう
頸静脈を狙う
肩甲骨と下顎骨の間の食道を狙う。
チューブがきちんと入っているか、行き過ぎていないかをレントゲンでチェック
心基部から腹部の間にチューブが到達するように
チューブを抜いた後、皮膚も食道も縫わなくてOK
縦切開で2cm未満の長さなら、食道狭窄を起こさない。
ゴムの劣化や、感染症がなければ、4-5カ月は食道チューブの設置が可能。
(コロラド大 最大9カ月)
PEGチューブは4-5日で抜けると問題。
食道チューブの方が合併症が少ない。
咽頭チューブは今はやらない。
【経腸チューブ】