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肛門嚢切除

肛門嚢切除

おしりを気にする、お尻を擦って歩くなどがありましたら、肛門腺が溜まっているかもしれません。
本院では肛門腺絞りのみでも受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

 

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〈肛門嚢とは〉

・肛門腺とも言われる、肛門の傍にある匂い袋です。

・肛門の左右、4時、8時方向にあります。

・通常、排便時に外肛門括約筋が収縮することで、便と一緒に内容物が排泄されます。

 

〈どんな場合に切除するのか〉

・肛門嚢の内容物が硬かったり、直腸へ続く導線が細い場合、内容物が溜まって破裂する恐れがあるため切除を行います。

・お尻を気にする、お尻を地面に擦って歩くなどが見られたら、肛門腺が溜まってることがあります。

 

〈内科治療〉

・最初は、内科的に洗浄や抗生剤の投薬で治療します。

・しかし、内科治療を繰り返し行うと耐性菌が発生することがあります。

・最近はESBL、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌などの、人でも問題視される菌が犬猫でも検出されているため、外科的に摘出し、破裂を防ぐようにすることも提案しています。

 

〈外科切除〉

・皮膚と外肛門括約菌を一部切開し、周囲の筋肉や神経・血管に注意して肛門嚢を摘出します。

 

〈合併症〉

①排便回数が増える

・術後2週間から1〜2ヶ月まで、傷が瘢痕(はんこん)化して硬い組織になります。

・何度もお尻を気にしたり、排便が1度に済まず、何回もトイレに行きたがることがあります。

・合併症で1番多いです。

 

②下痢になる

・直腸神経を傷つけたり、外肛門括約筋が1/2以上のダメージを受けると、下痢になることがあります。

・合併症の確率としては少ないです。

 

術後はエリザベスカラーで舐めないようにして、抗生剤と痛み止めで維持します。