超音波検査のコツ
目次
- 泌尿器Instagram動画
- 猫の保定方法
- 腎臓の検査
- 膀胱の検査
- 尿管の拡張:水腎症
- 膀胱結石
- 腎臓の結石
- 腫瘍のリニアプローブでの検査のコツ
- 腫瘍エコーYouTube動画
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猫の保定方法
猫はひっくり返すことや、手足をもつ保定が嫌いなので、立位やばんざいだと怒らないのでおすすめ。
腎臓はうつ伏せの保定で背中から。
膀胱はバンザイの保定でお腹から。
腎臓の検査
腎臓は背中側1/3の領域にあり。ビームは下に向けるとみつからない。
右の腎臓は肝圧痕に入り込むので、頭側1/3ほど、肝臓に包まれるように見える。
最後肋骨のすぐ後ろからプローブを長軸で当てると見つけやすい。
肋骨の内部に入りこむ子もいるので、肋骨をまたぐようにプローブを当ててもOK。
左腎臓は右腎臓より尾側にある。
腎嚢胞
膀胱の検査
膀胱は腹側1/3、恥骨前方。プローブを長軸で横にスライドして見て行く。
尿管の拡張:水腎症
短軸で尿管拡張>2mm。長軸では中央が尿が溜まる(水:黒く)。
正常尿管
膀胱結石
粘膜ラインの内側に石+シャドー。
腎臓の結石
尿管拡張ないのでほっといて。
膀胱粘膜外側のシャドー:直腸のガス
腫瘍のリニアプローブでの検査のコツ
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プローブの配置
- 腫瘍に対して縦方向と横方向でプローブを当てる。
- 縦方向:深部の構造や腫瘍の深さを確認。
- 横方向:腫瘍の全体像や周囲の組織との境界を評価。
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周囲組織との関連性の確認
- 腫瘍が周囲組織とどの程度接しているかを観察する。
- 白い膜で包まれている場合:良性腫瘍の可能性が高く、手術が比較的容易。
- 隣接組織と密接している場合:浸潤性の腫瘍が疑われる。
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カラードプラの使用
- カラードプラ機能を使い、腫瘍内や周囲の大きな血管を確認する。
- 大きな血管が腫瘍内に存在する場合:手術時の出血リスクが高い。
- 血流パターンを観察し、腫瘍の性質(例:良性 vs 悪性)を予測する。
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腫瘍のタイプの推測
- 腫瘍内部のエコーパターンを観察する。
- 均一な構造:良性腫瘍が疑われる。
- 不均一な構造:中心が黒い場合は悪性腫瘍の可能性。
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浸潤の評価 (TNM分類の参考)
- T (Tumor):腫瘍の浸潤範囲を確認。
- N (Lymph nodes):リンパ節転移の有無を確認。
- M (Metastasis):遠隔転移が疑われる場合は注意深く評価。
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重要なポイント
- 再検査時には、腫瘍が筋肉に付着しているかどうかを確認する。
- 筋肉に密着している場合、動かすことが困難であるため、外科的アプローチに慎重を期す。
これらのポイントを押さえながら、腫瘍の詳細な評価を行い、外科治療や内科的対応を検討します。
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