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脾臓の血管肉腫 🩸

犬の血管肉腫

血管肉腫は、犬における悪性腫瘍です。非常に高い悪性度を持ち、肺や全身へ転移します。最も一般的な発生部位は脾臓で、脾臓の悪性腫瘍の50%を占めます。その他にも、右心房、肝臓、皮膚、皮下組織などで発生することがあります。

血管肉腫の症状は、腫瘍の成長する場所に応じて異なります。脾臓や肝臓で発生する場合、急激な体力の衰退やショック状態が見られることがあります。腫瘍の破裂による腹腔内出血が起こり、意識混濁や頻脈、腹部に腫瘤形成、血腹が見られることがあります。一方、心臓で発生する場合、呼吸困難や不整脈が現れることがあります。

血管肉腫は転移性が高く、症状が多様なため、全身評価が重要です。診断には血液検査、胸部X線、腹部超音波、心臓超音波などが行われ、必要に応じてCTスキャンも実施されます。貧血、血小板減少、凝固異常などの血液異常が多いとされていますが、凝固異常や血液希釈により細胞診はまれに役立つことがあります。

脾臓などの血管肉腫に対する第一選択治療は、外科手術による摘出です。しかし、血管肉腫は転移率が高いため、手術だけでは不十分であり、補助的な化学療法が推奨されています。免疫療法も補助的治療として使用されますが、効果は確認されていません。

放射線療法は、転移率が高いためほとんど使われません。外科手術のみの予後は悪く、1ヶ月未満の生存期間であることが一般的です。しかし、外科手術+化学療法では生存期間が半年から1年まで延びる報告もあります。

薬剤 投与量 投与方法
1 ドキソルビシン 30mg/m2 静脈投与
シクロフォスファミド 100〜150mg/m2 または 150〜200mg/m2 静脈投与
3〜4日に分けて経口投与
8 ビンクリスチン 0.75mg/m2 静脈投与
15 ビンクリスチン 0.75mg/m2 静脈投与
抗がん剤 VACプロトコル
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