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【外科症例】止まらない嘔吐…1歳猫の誤飲による腸閉塞手術(哺乳瓶の乳首)

1歳のアメリカンショートヘアの猫ちゃんが来院されました。「昨日から何度も吐いていて、何も食べられない」という、とても心配な状態です。

【 患者様データ 】

猫(アメリカンショートヘア・1歳)


主訴:頻回の嘔吐、食欲廃絶(元気がなく、水を飲んでも吐いてしまう)

検査と診断:誤飲の可能性

飼い主様にお話を伺ったところ、「哺乳瓶の乳首を噛んでいたので、もしかしたら飲んでしまったかもしれない」という情報がありました。身体検査では脱水症状が見られ、お腹を触ると違和感があります。

  • 血液検査:脱水を示す数値の上昇が見られました。
  • 画像検査(レントゲン・エコー):中腹部の小腸(空腸)に明らかな腫れが見つかりました。
  • 診断:腸閉塞(異物による閉塞の疑い)

胃の中にガスは溜まっていませんでしたが、小腸が詰まっている可能性が高いため、緊急手術を行うことになりました。

緊急手術:腸からの異物摘出

開腹手術を行い、腸の状態を確認しました。やはり小腸の一部が赤く腫れており、何かが詰まっているのが分かります。

  • 腸切開と摘出:閉塞を起こしていた腸を切開したところ、中から「哺乳瓶の乳首の先端」が出てきました。
  • 縫合処置:消化管を丁寧に縫合し、漏れがないか(リークチェック)を2回念入りに確認しました。
  • 再発防止処置:縫合部分の治癒を助けるため、大網(お腹の中の膜)をパッチとして当てました。
  • 胃の確認:念のため胃も切開して内部を探査しましたが、他に異物は残っていませんでした。

術後の経過

手術直後から嘔吐はピタリと止まりました。

  • 術後1日目:点滴治療を継続。
  • 術後2日目:顔つきも良くなり、経過が順調であるため無事に退院となりました。

その後、抜糸のために来院された際も、食欲はしっかり戻っており、体重も安定していました。


獣医師からのメッセージ

今回のケースは、飼い主様が「誤飲したかもしれない」と早期に気づき、すぐに病院へ連れてきてくださったおかげで、腸が壊死してしまう前に手術を行うことができました。

  • 特に若い猫ちゃんは、好奇心旺盛です。
  • 紐、マットの破片、ゴム製品(今回の乳首など)は誤飲事故が非常に多いものです。

「何度も吐く」「元気がない」といった症状は、腸閉塞のサインかもしれません。様子を見すぎず、早めにご相談ください。