診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-18:00
手術時間12:00-15:00
水曜・日曜午後休診
避妊手術(不妊手術)は、多くの動物病院で行われている一般的な手術ですが、実は「全身麻酔」「開腹」「太い血管の処理」を伴う、外科の基本にして奥義が詰まった非常に重要な手術です。
「どこで手術しても同じ」と思われがちですが、見えないお腹の中でどのような処置が行われているかによって、数年後の健康状態や、万が一のトラブルのリスクは大きく変わります。
当院では、医学的な安全性と動物への負担軽減を熟考した結果、原則として「卵巣摘出(OVE)」を選択しています。
🎀 当院が「卵巣摘出」を選ぶ3つの理由
避妊手術で最も怖い事故の一つが、おしっこを運ぶ管である「尿管」を誤って傷つけてしまうことです。
解剖学的に、膀胱へ向かう「尿管」と子宮へ血液を送る「子宮動脈」は、骨盤の奥深く(膀胱の背側)で交差しています。これをCross-over(交差)と呼びます。

当院が選ぶ「卵巣摘出」なら、この尿管と血管が複雑に絡み合う危険地帯を触る必要がありません。「リスクの高い場所は触らない」ことが、尿管損傷を100%防ぐための最大の予防策なのです。
さらに、以下の確認作業も怠りません。
かつての獣医療では、手術に「絹糸(シルク)」が使われていましたが、これが体内で異物反応を起こし、数年後に「縫合糸反応性肉芽腫」というしこりや癒着を引き起こすケースがありました。
✨ シーリングデバイス(血管閉鎖システム)の導入
当院では、最もトラブルが起きやすい卵巣動静脈の処理に、「シーリングデバイス」を使用しています。
従来は糸で縛っていた太い血管を、特殊な電気エネルギーで瞬時に一体化(シール)させて止血します。
また、腹壁などどうしても糸が必要な箇所には、必ず「PDS」などの合成吸収糸を使用します。これらは数ヶ月で水のように溶けて吸収されるため、異物が一生残ることはありません。
「卵巣だけ取るなら簡単なんでしょ?」と思われるかもしれませんが、それは間違いです。卵巣組織が少しでも残ると(卵巣遺残)、再び発情が来て再手術になってしまいます。
当院では「遺残ゼロ・出血ゼロ」のために、以下のプロトコルを徹底しています。
手術において最も恐ろしい「予期せぬ出血」に備え、当院では高度な外科解剖学的アプローチを定めています。
🚑 右側からの出血(Duodenal Maneuver)
十二指腸を左側へ大きく寄せることで、術野を展開し、右側の出血点を安全に露出させます。
🚑 左側からの出血(Colonic Maneuver)
結腸を右側へ寄せることで、左側の出血点を露出させます。
これらはパニックにならず冷静に対処するための必須の手技であり、常にシミュレーションを行っています。
見えないお腹の中だからこそ、妥協のない知識と技術で。
大切なご家族の手術は、解剖学的根拠に基づいた当院にお任せください。
English Summary: Our Safety Protocols
中文摘要:我们的安全方案