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呼吸困難

ペットの呼吸困難への対応

ペットが呼吸困難になると、迅速な対応が必要です。異常な呼吸音、速くて浅い呼吸、口を開けての呼吸などの兆候を伴います。これらの症状は、肺疾患、心臓疾患、横隔膜ヘルニア、気管支炎、気管虚脱など、呼吸器系や心臓の問題により引き起こされることがあります。舌や歯茎が青白くなることもあります(チアノーゼ)。正常では2秒に1回で、吸気と呼気が同じ長さで呼吸をします。

治療は原因に応じて変わり、通常、酸素供給、薬物投与、肺の画像検査を含みます。重症の場合は、人工呼吸器の使用や麻酔下での挿管と陽圧換気が必要になることがあります。陽圧換気は、酸素だけが増えて血流量が増加する一方、換気量は変わらない状態を作り出します。特に重症の低酸素性肺血管収縮の場合は、酸素の投与によって血流量も増えます。

緊急時には、迅速かつ冷静な対応でペットの生命を守るための治療が施されます。呼吸不全の際の気管挿管時の血圧低下などの緊急事態には、速やかに適切な処置が必要です。鎮痛剤等の投与により血圧が急激に低下する可能性があります。また、呼吸困難が見られる場合、体温を20~23℃に保ちながら、症状の重症度に応じた治療を行います。ステロイドの初期投与は避けるべきですが、β遮断薬やニューキノロン系抗菌薬の投与を含む、その他の症状緩和措置が取られることがあります。

呼吸性ストライダーと末梢気道関連疾患

呼吸性ストライダーや末梢気道関連疾患では呼吸回数が40〜80回に増加します。肋骨が呼気時に通常より大きく尾側に移動することが特徴です。β遮断薬のブリカニールを0.01mg/kgの量で、15分から8時間ごとに注射することで、呼吸を安定させることができます。

吸気性努力呼吸の診断

吸気性努力呼吸では、呼吸回数が20回以下となります。この状態では喉頭部から気管、分岐部にかけて非可動性の病変(腫瘍や異物など)が見られることがあります。異常が疑われる場合、X線検査、内視鏡、またはCTスキャンを使用して診断が行われます。

低酸素性肺血管収縮と適切な治療

低酸素性肺血管収縮は、特定の肺の部位で酸素が不足することにより血流量が減少します。この状態で酸素を投与すると、換気量はそのままで酸素量だけが増加し、結果として血流量も増加します。この治療は、体温を20〜23℃に保ちつつ、症状の重症度に応じて迅速に行われるべきです。

エマージェンシー時の対応

呼吸不全に陥った際の気管挿管時には、血圧が急激に低下することがあり、これは重度のストレスによるカテコラミンの放出が原因です。このような場合、迅速かつ適切な医療対応が必要とされます。

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