愛犬・愛猫の体に「しこり」を見つけたとき、あるいは腫瘍の手術を乗り越えたあと、私たち飼い主がお家でできる一番のケアは何でしょうか。
それは、「正しい場所」を「正しい感触」でチェックすることです。
この記事でわかること
- がん細胞が最初にたどり着く「センチネルリンパ節」の場所
- 「良いリンパ節」と「悪いリンパ節」の手触りの違い
- お家でできる再発・転移チェックの具体的な方法
※手術を受けた子や、しこりが気になる子の飼い主様向けの保存版ガイドです。
1. リンパ液の「流れ」を知る地図
体の中に異変(炎症や腫瘍など)があるとき、その場所からのリンパ液が流れ込む「関所」のような場所があります。これを所属リンパ節と呼びます。
特に腫瘍の場合、最初に転移が起こりやすいリンパ節を「センチネルリンパ節」と言います。
以下のリストを見て、愛犬・愛猫の「手術した場所」や「しこりがあった場所」がどこに当てはまるか確認してみてください。
① 頭部・首のエリア
- 耳下腺(じかせん)リンパ節
眼と耳を結ぶ線より「上側(背側)」の頭部からの流れを受け持ちます。頭のてっぺんや耳周りをチェック。
- 下顎(かがく)リンパ節
眼と耳を結ぶ線より「下側(腹側)」のエリア。口周り、あご、鼻などの異変はここに現れやすいです。
- 浅頸(せんけい)リンパ節
首や頭だけでなく、肩や前足の表面からのリンパ液も流れ込みます。
② 胸・前足のエリア
- 腋窩(えきか)リンパ節 / 副腋窩リンパ節
いわゆる「脇の下」にあるリンパ節です。胸やお腹の表面、乳腺(おっぱい)、そして前足の内側からの流れが集まります。乳腺腫瘍の術後ケアでも重要なポイントです。
③ お腹・後ろ足のエリア
- 浅鼡径(せんそけい)リンパ節
お腹の下の方(股の内側)にあります。下腹部や陰部(陰嚢・包皮)、後ろの方の乳腺に関連します。
- 膝窩(しつか)リンパ節
「膝の真裏」にあるリンパ節です。膝から下の後ろ足すべての組織からリンパ液が流れ込みます。非常に触りやすく、チェックしやすい場所です。
2. 「悪いリンパ節」は硬くなる
場所がわかったら、次は「感触」です。獣医師は超音波検査(エコー)で中身を見て判断しますが、その特徴は手で触った時の感触にも表れます。
✅ 正常なリンパ節
- 構造:中心に「脂肪(リンパ門)」があり、エコーで見ると中心が白く見えます。
- 感触:平べったくて柔らかい。周囲の脂肪と馴染んでいて、あまり目立ちません。
⚠️ 注意が必要なリンパ節
- 構造:がん細胞が増殖すると、正常な脂肪などの構造が壊されます。エコーでは全体が均一に黒っぽく見えたりします。
- 感触:「石のように硬い」「丸く腫れ上がっている」
平べったさがなくなり、パチンコ玉や小豆のようにゴリゴリとした感触になります。
3. 毎日のスキンシップでチェックを
腫瘍の摘出手術を受けた場合、その病変があった場所からつながる「リンパの流れの下流」をチェックすることが大切です。
- 地図を確認する
手術した場所に対応するリンパ節(センチネルリンパ節)を特定します。
- 優しく触れる
毎日の撫でているついでに、そっと確認します。強く押す必要はありません。
- 変化に気づいたら病院へ
「以前より硬くなった」「丸いしこりがある」と感じたら、様子を見ずに主治医の先生に相談しましょう。
早期発見が、大切な家族との時間を守ります。
🌏 Global Summary (English / 中文)
🇺🇸 English Summary: Post-Surgery Check
- Sentinel Lymph Node: This is the first lymph node where tumor cells spread. Check the node connected to the surgery site.
- Signs of Metastasis: Normal nodes are soft and flat (containing fat). If a node feels “hard like a stone” or “round like a marble,” it may indicate metastasis.
- Action: Consult your vet immediately if you feel these changes.
🇨🇳 中文摘要:术后淋巴结检查
- 前哨淋巴结:这是肿瘤细胞转移的第一站。请检查与手术部位相连的淋巴结。
- 转移的迹象:正常的淋巴结摸起来柔软且扁平(内部含有脂肪)。如果淋巴结变得“像石头一样硬”或“像弹珠一样圆”,这可能是转移的信号。
- 建议:如果您发现这些变化,请立即咨询您的兽医。