診察時間
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午後15:00-18:00
手術時間12:00-15:00
水曜・日曜午後休診
まず、ワンちゃんのまぶたが炎症を起こすことを「眼瞼炎(がんけんえん)」と言います。その原因は様々ですが、今回ご説明する「免疫介在性(めんえきかいざいせい)眼瞼炎」は、体を異物から守るための「免疫」システムが、何らかの異常によって自分自身の正常なまぶたの組織を「敵」と誤認し、攻撃してしまうことで発症する病気です。
この病気は、まぶただけに症状が出る場合と、皮膚、口の粘膜、爪の根元、唇、耳、肉球など、全身に症状が広がる場合があります。
まぶたが炎症を起こすと、目の表面を保護する涙の膜(涙液膜)を正常に作れなくなります。その結果、二次的に角膜炎(黒目の炎症)、角膜上皮びらん(黒目の表面の浅い傷)、角膜潰瘍(黒目がえぐれてしまう深い傷)、膿性眼脂(膿のようなドロっとした目やに)といった、他の目のトラブルも併発してしまいます。
目頭(内眼角)の皮膚に、ただれや潰瘍(組織が深くえぐれた状態)ができてしまう病気です。
体の色を作る「メラノサイト」という細胞を、免疫システムが攻撃してしまう病気です。
皮膚の細胞同士を繋ぐ接着剤のような部分が、免疫に壊されてしまう病気です。
原因が「免疫の異常」であるため、治療の主役は、過剰に働いている免疫の力を抑える「免疫抑制治療」です。
これは皮膚の病気に準じて考え、飲み薬による全身投与を中心に行います。長期にわたる投薬が必要なため、副作用(肝機能障害や骨髄抑制など)がないか、定期的な血液検査でしっかり評価しながら治療を進めることが極めて重要です。
また、二次的な細菌感染を防ぐための抗菌薬や、角膜を守るための目薬も併用します。
ぶどう膜炎がある時に「プロスタグランジン製剤」という種類の
緑内障の目薬を使うと、出血や癒着の危険があるため、
絶対に【使用できません】。
この病気の予後は、治療への反応性によって大きく異なります。治療の反応が悪いと、角膜が濁ったり、最悪の場合、角膜に穴が開く角膜穿孔に至ることもあります。
特に「ぶどう膜・皮膚症候群」では、重度のぶどう膜炎や続発緑内障が原因で、視覚を失うことが多いとされています。