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膝蓋骨脱臼:手術後のケアとリハビリテーション

 

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愛犬の膝蓋骨脱臼
手術後のケアとリハビリテーション完全ガイド

愛犬が膝蓋骨脱臼と診断されると、とても不安になりますよね。特に小型犬のわんちゃんに多い病気です。
手術は治療の始まりであり、その後のリハビリテーションが愛犬のこれからの生活の質(QOL)を大きく左右します。
適切なケアを行うことで、早期に健康な状態に戻すことができます。一緒に頑張りましょう。

術後管理のステップ

手術後の管理は、時間の経過に合わせて段階的に進めていきます。

  • その1:手術直後(麻酔から覚めるまで)

    この時期は、愛犬がまだ動けない間に、手術した部分を保護します。
    「寒冷療法」を行います。これは、保冷剤を滅菌タオルなどで包んで患部に当てる方法です。
    こうすることで、手術による腫れや痛みを和らげ、炎症を抑えます。凍傷にならないように、愛犬の様子や皮膚の色をよく観察することが大切です。

  • その2:炎症期(術後72時間まで)

    手術した部分の熱感、腫れ、痛みが最も強くなる時期です。痛みと炎症の管理が非常に重要です。
    獣医師は、適切な薬剤(フェンタニルや非ステロイド系消炎鎮痛薬など)を使い、痛みをコントロールします。
    寒冷療法やマッサージも痛みの緩和に役立ちます。感染を防ぐために、傷口を清潔で乾いた状態に保ちます。

  • その3:修復期(術後14日まで)

    この時期は、傷口の管理、適度な運動制限、そして患肢に体重をかけられるかどうかの確認が重要です。

    • 傷口の保護:舐めないように、愛犬に合ったエリザベスカラーをつけます。
    • 適度な運動:全く動かさないと筋肉が痩せたり関節が固まるため、ゆっくり歩かせる「引き綱運動」を5~10分程度行います。
    • PROM運動:足を着くのを嫌がる場合、関節が固まるのを防ぐため、飼い主さんが優しく関節を動かす運動を行います。
  • その4:治癒期・強化期(術後2週間以降)

    この頃には退院するケースが多いです。退院後は、自宅での運動管理と定期的な通院で経過をチェックします。
    骨の癒合(くっつき具合)が確認できれば、運動制限が解除され、より積極的なリハビリテーションが可能になります。


リハビリテーションの具体的な内容

愛犬の状態に合わせて、さまざまなリハビリテーションを組み合わせて行います。

  • ● 評価

    リハビリを始める前に、関節の動く範囲(関節可動域)、筋肉量、歩き方、痛みの程度をチェックします。
    術後に関節がどれくらい動くようになったかを知るために重要です。
  • ● 寒冷療法と温熱療法

    寒冷療法:急性期の痛みや腫れに有効です。
    温熱療法:血流を良くして筋肉を緩める効果があり、慢性的な痛みに有効です。急性期が過ぎた後、運動の前に行うと効果的です。
  • ● マッサージ

    筋肉の緊張をほぐし、血流を良くすることで痛みを和らげます。
    術後の愛犬は、痛い足をかばうために全身の筋肉が緊張していることが多いので、全身をマッサージしてあげるとリラックスできます。
  • ● 起立補助運動とウェイトシフティング

    スリングやタオルなどで体を支えながら、正しい姿勢で立つ練習をします。
    慣れてきたら、患肢と反対側のお尻を優しく押して、患肢に体重を移動させる「ウェイトシフティング」を行います。
  • ● 関節可動域運動

    • PROM運動:飼い主さんが愛犬の足を動かして、関節をゆっくりと曲げ伸ばしします。
    • AROM運動:愛犬自身の力で関節を動かす運動です。お座りから立つ動作を繰り返す運動や、障害物をまたいで歩く運動などが含まれます。
  • ● 水中療法(水中トレッドミル)

    水の中では浮力が働くため、患肢への負担が少なくなります。
    関節に無理な負担をかけずに歩く練習ができ、関節の動きを良くするのに役立ちます。

最後に

リハビリテーションは、愛犬を元の生活に戻すための大切なプロセスです。
正確な診断と手術が、リハビリテーションを成功させるために最も重要です。

愛犬に合った無理のないプログラムを、
獣医師と一緒に二人三脚で進めていきましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。