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猫の甲状腺異常:症状と最新の治療法🐈

🐱 猫の甲状腺異常について 🐾

猫の甲状腺の問題は一般的に70%のケースで両側に見られる腺腫様過形成や甲状腺腫が多いです。甲状腺癌は非常に稀です。この病態では、猫の首を伸ばし気管にテンションをかけることで、甲状腺の異常を触知することができることがあります。

甲状腺機能亢進症のリスクファクターとして、缶詰フードの摂取が関与する可能性が示唆されています。さらに、甲状腺機能亢進症の猫では、高血圧が87%に見られることが知られています。

 

🚑 症状と診断 🏥

甲状腺機能亢進症の猫は、体重減少や多食、脱毛、多飲多尿、下痢・嘔吐などの消化器症状を示すことが多いです。

この疾患に伴う肝酵素値の上昇や胆管肝炎が鑑別診断の一部として考慮されることもあります。

治療には、チアマゾールの投与が一般的ですが、副作用として食欲不振や皮膚炎などが考えられます。甲状腺機能亢進症の猫の多くでは高血圧が伴うこともあり、その場合にはβ受容体阻害薬の投与が考慮されます。

確定的な診断は、血中T4濃度の測定によって行います。特に、T4値が5μg/dl以上の場合、甲状腺機能亢進症の確定診断がされます。

💊 治療について 🌡

初期の治療として、チアマゾールの投与が行われることが一般的です。しかし、一部の猫では副作用が発生する可能性があるため、治療の適応や量の調整が必要です。

外科的治療も効果的な選択肢として検討されることがありますが、治療の目的はあくまで臨床症状の改善にあります。

ペットの甲状腺機能亢進症とチアマゾール治療について🐱💉

甲状腺機能亢進症は、特に猫に多く見られる病気で、正しい治療を行うことで症状の改善や合併症の予防が期待されます🌟

チアマゾール治療のポイント📝

1. 初期投与量は体重に応じて変わります。2.5kg以下の猫は1.25mg1日2回、2.5kg以上の猫は2.5mg1日2回となります。この薬は錠剤としても、粉砕しても、または注射薬としても使用できます。

2. 副作用には注意が必要です。虚弱、嘔吐、下痢などの症状が出た場合は、すぐに獣医師に相談しましょう🚑

治療の効果のモニタリング🔍

治療の効果は、体重の増加をもって確認することができます。治療開始から3〜4週間で体重が増加することが期待されます。また、血液検査によるモニタリングも重要です。副作用として、血液中のいくつかの値が変動することがありますので、定期的なチェックが必要です💉

合併病としてのCKD(慢性腎臓病)🐾

甲状腺機能亢進症の治療中、慢性腎臓病(CKD)との併発が考えられます。しかし、甲状腺機能が回復すると、CKDの症状も安定することが多いです。適切な治療とモニタリングを行い、ペットの健康を守りましょう❤️

チアマゾール治療における注意点とモニタリング🚫🔬

1. チアマゾールの投与は、口からも、皮下からも可能です。しかし、投与の方法や量を変える際は、必ず専門家と相談することが必要です👩‍⚕️

2. 副作用が出ることがあり、特に治療開始から1〜3週間後には留意が必要です。顆粒球減少や血小板減少、ALTの上昇など、血液検査の数値に異常が見られる場合があります。

合併症としての慢性腎臓病との関連性🤔

甲状腺機能亢進症と慢性腎臓病(CKD)との関連は、多くの飼い主さんが気にされる点です。甲状腺の問題と腎臓の問題は密接に関連しており、適切な治療が必要です🌼

例えば、甲状腺機能が回復しても、CKDによる高窒素血症は1ヶ月後くらいで安定することが期待されます。しかし、これには個体差があるため、定期的な検査と相談が必要です🐾

補助療法について✨

当院では、患者様の具体的な症状や状態に合わせて、β遮断薬や副腎皮質ステロイド薬による補助療法を提供しています🌈

特に甲状腺機能亢進症の猫では、甲状腺ホルモンの交感神経を刺激する作用に対応するための治療が必要となります🐱

高血圧の治療について🩺

当院でよく見られる症状の一つに高血圧があります。これに対する一般的な治療として、β受容体阻害薬のアテノロールを使用しております💊 初回の投与量は0.5-1.0mg/kg BIDとなります。

β遮断薬の詳細🔍

甲状腺ホルモンは、交感神経を刺激します。その結果、高血圧、頻脈、興奮などの症状が現れることがあります。これらの症状は、甲状腺ホルモンそのものの作用ではなく、交感神経刺激を介して起こるものです💡

当院で推奨するβ遮断薬はアテノロールで、初期用量として6.25 mg/headを1日1回投与します。治療効果を確認しながら、6.25〜12.5mg/headの範囲で1日1回または1日2回調節します🐾 心拍数や血圧のモニタリングをしっかり行い、ペットの安全と健康を最優先に治療を進めていきます🌟

甲状腺機能亢進症についての重要な情報🐾

皆さんの愛するペット🐱が甲状腺機能亢進症の診断を受けた場合、治療方法やその効果、副作用について知っておくことは非常に重要です。

抗甲状腺薬治療の効果と継続性🌟

抗甲状腺薬治療は効果的で、初めの3ヶ月で60%のペットが反応し、1年でさらに75%が反応します🌼 ただし、生涯にわたる維持治療が必要となり、時々副作用や再発の可能性があることを忘れてはいけません。

チアマゾールとその副作用🚫

チアマゾールは副作用が出ることが知られています。特に治療開始早期に注意が必要で、顔の発疹や皮膚炎、沈うつ、食欲不振、嘔吐などの副作用が報告されています😿。このような症状が見られた場合、当院では速やかに投与量の調整や別の治療法を検討します。

顆粒球減少、血小板減少、ALT上昇などの副作用が現れることがあります。そのため、1週間ごとの血液検査が推奨されます🩺。

チアマゾールの投与方法🥄💉

チアマゾールは錠剤としての経口投与が一般的ですが、味が悪いため、ペットが拒否することもあります。そのような場合、注射薬(メルカゾール注10mg)を皮下投与することも選択できます。注射薬の投与量は経口薬と同じです🩺。

猫の甲状腺機能亢進症に対する治療の目的🎯

当院での甲状腺機能亢進症の治療は、甲状腺ホルモンの分泌を正常化し、猫の一般状態を改善することを目的としています🌱。また、腎不全の有無の確認や、心血管系に対する補助療法も行うことで、猫の全体的な健康状態をサポートします🌼。

治療効果のモニタリング📈

当院での治療効果のモニタリングは、血清サイロキシン (T4) の測定によって行われることはほとんどありません🔍。血清T4が異常低値であっても、ペットの健康に影響はありません。

甲状腺摘出のイメージ

ペットの甲状腺摘出術について知っておくべきこと🐶🐱

甲状腺摘出術はペットにとって大きな手術の一つです。この記事では、手術の流れや留意点、そして飼い主として知っておくべき情報をわかりやすくご紹介します👩‍⚕️✨

 

甲状腺摘出の概要📖

甲状腺摘出術は、甲状腺の異常や疾患を治療するための手術です。手術の適応や方法、その後のケアについて知識を深め、愛するペットの健康を守りましょう🏥💕

 

術前の注意点🔍

甲状腺摘出術前には、以下の点をしっかりと把握しておく必要があります。

  • 片側摘出の場合、術後の甲状腺ホルモン補充療法は基本的に不要です。
  • しかし、両側摘出後は上皮小体の温存が難しく、低カルシウム血症になるリスクが高まります。
  • 核医学検査が普及していないため、異所性甲状腺組織の確認は難しいことがあります。

 

手術の流れとポイント🔪

甲状腺摘出術は、病態やペットの状態により異なる手順が行われます。以下に、一般的な手術の流れと注意点を挙げています。

  • 甲状腺の露出: 切開を行い、甲状腺にアクセスします。
  • 小切開の作成: 血管が少ない領域に小切開を行います。
  • 甲状腺実質の剥離: 甲状腺実質と被膜を綿棒で慎重に剥離します。
  • 上皮小体の温存: 血液供給を温存しながら上皮小体を操作します。

 

術後のケアと注意点🌡️

手術後は、ペットの体調やホルモンのバランスに注意が必要です

  • 低カルシウム血症の予防やホルモン補充療法が必要な場合があります。

 

 

甲状腺摘出術とは?

甲状腺摘出術では、両側の甲状腺を摘出することが多いですが、異所性甲状腺組織からのホルモン分泌があるため、ホルモン補充療法の必要性は少ないです。しかし、両側摘出後の上皮小体の温存が難しく、低カルシウム血症のリスクが高まります。術後から1週間はカルシウムの確認が欠かせません。🏥💊

異所性甲状腺組織の存在と上皮小体の取り扱い

20~25%の症例で異所性甲状腺組織が前縦隔に存在します。しかし、核医学検査の普及が低いため、術前の確認は難しいです。また、上皮小体の不用意な摘出や供給路の損傷があった場合、移植の必要が出てきます。🔬📌

甲状腺の取り扱いと周術期の管理

甲状腺が剥離中に細片化すると、被膜に残存するリスクがあります。これは甲状腺機能亢進症の再発の原因となる可能性があります。技術的には難しくない甲状腺摘出術ですが、麻酔や合併症のリスクを考慮して、病態に応じた詳細な治療計画が必須です。💉📝

甲状腺切除術後のケア

甲状腺摘出術後のケアには、ホルモン補充療法や血清カルシウムの管理が欠かせません。片側摘出の猫は補充療法不要ですが、両側摘出の場合、甲状腺機能低下症のリスクが上昇します。🐾💡

猫の甲状腺摘出術後のケアは、ホルモン補充療法や血清カルシウムの管理が重要です。特に、両側の甲状腺を摘出する場合は、ホルモン補充療法が必要となることはまれですが、低カルシウム血症のリスクが高まります。そのため、術後から1週間は毎日カルシウムを確認し、血清カルシウムを8.0~9.0mg/dLの範囲に維持する必要があります🩹。

ホルモン補充療法では、レボチロキシンナトリウムを使用します。犬に比べて、猫では低用量でスタートすることが推奨されます💊。

🐾甲状腺摘出術の長期的な効果と生存期間🐱

甲状腺摘出術は、技術的には難しくないが、麻酔や合併症のリスクがあるため、事前の説明と十分なケアが必要です。しかし、この手術は非常に効果的であり、外科摘出がうまくいけば、低カルシウム血症はほとんど起こりません🌟。

メルカゾールを使用した場合、生存期間は2年以上が期待でき、手術後の場合は3年以上の生存が期待できます🐈💓。