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「猫は小さな犬ではない」という言葉があるように、猫は犬とは全く違う、とても繊細で個性的な生き物です。特に食事に関しては、犬よりもこだわりが強く、新しいご飯に慣れるのが難しいことがよくあります。
病気の治療のために食事を特別な「療法食」に変える必要がある場合、猫ちゃんがなかなか食べてくれず、悩んでしまう飼い主さんは少なくありません。特に腎臓病などで食欲が落ちているときは、さらに難しくなります。
ここでは、猫ちゃんのストレスをできるだけ少なくしながら、療法食への切り替えを成功させるための「10のコツ」を詳しくご紹介します。
猫の病気治療では、栄養を調整した特別なご飯「療法食」がとても重要です。特に、おしっこのトラブル(ストルバイトやシュ酸カルシウムなど)や、腎臓病のための療法食は多くのメーカーから出ています。
しかし、これらの療法食は、一般的なフードに比べて味が落ちる傾向があるため、ただでさえ体調が優れない猫ちゃんにとっては、なかなか受け入れがたいものなのです。
猫の慢性腎臓病などは、残念ながら少しずつ進行していく病気です。病気が進むと、だんだん食欲も落ちてきてしまいます。
私たち人間でも、元気で食欲があるときなら多少苦手なものでも食べられますが、具合が悪いときはおいしくないものは食べたくないですよね。猫ちゃんも全く同じです。
病状が悪化して食欲がなくなってから療法食を始めるのは非常に困難です。まだ食欲が残っている、病気の早い段階で新しいご飯に慣れてもらうことが、成功への一番の近道です。
昨日までと違うご飯を、今日から突然全部変えていませんか?
何でもよく食べる猫ちゃんならそれでも大丈夫かもしれませんが、味の変化に敏感な猫ちゃんは多く、抵抗を示すことがあります。
最低でも7日間、長ければ4週間かけるつもりで
病気がわかると飼い主さんは焦ってしまいがちですが、ここはじっくり時間をかけることが、結果的にスムーズな切り替えにつながります。最低でも1週間、猫ちゃんによっては1ヶ月かけるくらいの気持ちで、ゆっくり進めてあげてください。
時間をかけて切り替えるには、今までのご飯と新しい療法食を両方使います。やり方は2つあります。
猫ちゃんにも食器の好みがあります。
猫は冷たい食べ物を好まない傾向があります。冷蔵庫から出したばかりのウェットフードなどは、少し温めるだけで香りが引き立ち、驚くほど食いつきが良くなることがあります。
「うちの子はドライしか食べない」と飼い主さんが思い込んでいるケースはよくあります。しかし、猫の好みは年齢と共に変わることも。ドライの療法食がダメでも、ウェットタイプなら食べてくれるかもしれません。その逆ももちろんありますので、両方試してみましょう。
療法食に、猫ちゃんが好きなかつお節や煮干しなどを少量トッピングして、香りで気を引く方法です。
【!】注意
ただし、厳しい食事制限が必要な病気の場合、ほんの少しのトッピングでも体に害を及ぼす可能性があります。この方法を試す前には、必ず担当の獣医師に相談してください。
【おすすめ】栄養を足さずに「香りだけ」つける方法
スーパーなどで売っている、お出汁用の「だしパック」を使います。かつお節などが入っただしパックを、ドライフードの袋の中に一緒に入れておくだけです。すると、フードにだしの良い香りが移り、余分な栄養素を摂らずに食欲を刺激できます。
【!】この方法の注意点
食物アレルギーや甲状腺機能亢進症の猫ちゃんは、ごく微量のかつお節や煮干しの成分でも症状が出ることがあります。これらの病気の場合は、この方法も避けたほうが安全です。
今では、様々なメーカーから多くの療法食が販売されています。一つのメーカーの療法食がダメでも、別のメーカーのものなら喜んで食べてくれることがあります。かかりつけの動物病院にないフードでも、サンプルを取り寄せるなどして、できるだけ多くの選択肢を試して、猫ちゃんのお気に入りを見つけてあげましょう。
最後のコツは、愛情を込めてやさしく食事をあげることです。
体調が悪いとき、自分から食べなくても、信頼する飼い主さんがやさしく声をかけながら、手で一粒ずつ口元に運んであげると、安心して食べてくれることがあります。
ここでご紹介した10個のヒントは、猫ちゃんの性格によって合うものと合わないものがあります。飼い主さんの生活スタイルによっては、すべてを試すのは難しいかもしれません。動物病院の獣医師や看護師さんとよく相談しながら、猫ちゃんにとってストレスが少なく、ご家族も無理なく続けられる方法を見つけてあげてください。
これらの方法は、療法食だけでなく、普段のご飯を変更するときにも役立ちます。