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猫の療法食切り替え方法






愛猫のご飯切り替えを成功させるための完全ガイド

愛猫のご飯切り替えを成功させるための完全ガイド

「猫は小さな犬ではない」という言葉があるように、猫は犬とは全く違う、とても繊細で個性的な生き物です。特に食事に関しては、犬よりもこだわりが強く、新しいご飯に慣れるのが難しいことがよくあります。

病気の治療のために食事を特別な「療法食」に変える必要がある場合、猫ちゃんがなかなか食べてくれず、悩んでしまう飼い主さんは少なくありません。特に腎臓病などで食欲が落ちているときは、さらに難しくなります。

ここでは、猫ちゃんのストレスをできるだけ少なくしながら、療法食への切り替えを成功させるための「10のコツ」を詳しくご紹介します。

なぜ猫の食事の切り替えは難しいの?

猫の病気治療では、栄養を調整した特別なご飯「療法食」がとても重要です。特に、おしっこのトラブル(ストルバイトやシュ酸カルシウムなど)や、腎臓病のための療法食は多くのメーカーから出ています。

しかし、これらの療法食は、一般的なフードに比べて味が落ちる傾向があるため、ただでさえ体調が優れない猫ちゃんにとっては、なかなか受け入れがたいものなのです。

切り替えを成功させる10のコツ

コツ1:早めに切り替えを始める

猫の慢性腎臓病などは、残念ながら少しずつ進行していく病気です。病気が進むと、だんだん食欲も落ちてきてしまいます。

私たち人間でも、元気で食欲があるときなら多少苦手なものでも食べられますが、具合が悪いときはおいしくないものは食べたくないですよね。猫ちゃんも全く同じです。

病状が悪化して食欲がなくなってから療法食を始めるのは非常に困難です。まだ食欲が残っている、病気の早い段階で新しいご飯に慣れてもらうことが、成功への一番の近道です。

コツ2:焦らず、ゆっくり切り替える

昨日までと違うご飯を、今日から突然全部変えていませんか?
何でもよく食べる猫ちゃんならそれでも大丈夫かもしれませんが、味の変化に敏感な猫ちゃんは多く、抵抗を示すことがあります。

最低でも7日間、長ければ4週間かけるつもりで
病気がわかると飼い主さんは焦ってしまいがちですが、ここはじっくり時間をかけることが、結果的にスムーズな切り替えにつながります。最低でも1週間、猫ちゃんによっては1ヶ月かけるくらいの気持ちで、ゆっくり進めてあげてください。

コツ3:2つの方法で慣れさせる

時間をかけて切り替えるには、今までのご飯と新しい療法食を両方使います。やり方は2つあります。

  • 混合法(混ぜる方法)
    今までのご飯と療法食を「9:1」の割合で混ぜてお皿に入れます。これを食べてくれたら、少しずつ療法食の割合を増やしていきます。
  • 2皿法(お皿を分ける方法)
    お皿を2枚用意します。1枚には今までのご飯をいつもの9割ほどの量で入れ、もう1枚の隣のお皿に、療法食をいつもの食事量の1割ほど入れて並べて置きます。最初は療法食を残すかもしれませんが、少しずつ今までのご飯の量を減らしていくと、お腹が空いて療法食も食べてくれるようになる、という作戦です。猫ちゃんによっては混ぜるよりもこちらの方法がうまくいくことがあります。

コツ4:食器を工夫し、清潔に保つ

猫ちゃんにも食器の好みがあります。

  • 形で選ぶ:広くて浅いお皿を
    深くて狭いお皿だと、食べるときに繊細なヒゲがお皿の縁に当たってしまい、猫ちゃんはそれを嫌がります。特に体調が悪いときは、それが原因で食べるのをやめてしまうことも。ヒゲが当たらない、広くて浅いお皿を試してみてください。
  • 素材で選ぶ:陶器やステンレス製がおすすめ
    プラスチック製のお皿は、どうしても傷がつきやすく、そこに匂いや汚れが残りやすいです。衛生面を考えて、匂いがつきにくい陶器やステンレス製に変えてみるのも良いでしょう。
  • 清潔を保つ:毎回必ず洗う
    食べ終わったお皿にフードを継ぎ足していませんか? 古くなったフードは風味が落ちるだけでなく、猫ちゃんの健康にも良くありません。必ず毎回きれいに洗ってあげましょう。

コツ5:ストレスを感じている時の切り替えは避ける

  • 病院から帰ってすぐはNG
    病院での診察や検査は、猫ちゃんにとって大きなストレスです。興奮している状態で新しいご飯を出されても、警戒して食べてくれません。病院から帰宅した日は、まず猫ちゃんがリラックスして落ち着くのを待ってから、新しいご飯を試すようにしましょう。
  • 入院中の切り替えは慎重に
    入院という環境は猫にとって非常に強いストレスです。その最中に無理に療法食を与えると、「入院中の嫌な経験」とそのフードの匂いが結びついてしまい、退院してからもその療法食を全く食べなくなってしまうことがあります。ストレスを感じやすい子の場合は、あえて入院中は切り替えをせず、退院してお家で落ち着いてから始めるようにしましょう。

コツ6:フードを少し温めてあげる

猫は冷たい食べ物を好まない傾向があります。冷蔵庫から出したばかりのウェットフードなどは、少し温めるだけで香りが引き立ち、驚くほど食いつきが良くなることがあります。

  • ウェットフードの場合
    耐熱容器に移して、電子レンジで人肌程度に温めてからあげてみましょう。
  • ドライフードも温めOK
    意外かもしれませんが、ドライフードも電子レンジで少し加熱できます。焼きたてのクッキーのような香ばしい匂いがして、食欲をそそることがあります。

コツ7:「ドライだけ」「ウェットだけ」の思い込みをなくす

「うちの子はドライしか食べない」と飼い主さんが思い込んでいるケースはよくあります。しかし、猫の好みは年齢と共に変わることも。ドライの療法食がダメでも、ウェットタイプなら食べてくれるかもしれません。その逆ももちろんありますので、両方試してみましょう。

コツ8:香りで気を引く(※注意点あり)

療法食に、猫ちゃんが好きなかつお節や煮干しなどを少量トッピングして、香りで気を引く方法です。

【!】注意
ただし、厳しい食事制限が必要な病気の場合、ほんの少しのトッピングでも体に害を及ぼす可能性があります。この方法を試す前には、必ず担当の獣医師に相談してください。

【おすすめ】栄養を足さずに「香りだけ」つける方法


スーパーなどで売っている、お出汁用の「だしパック」を使います。かつお節などが入っただしパックを、ドライフードの袋の中に一緒に入れておくだけです。すると、フードにだしの良い香りが移り、余分な栄養素を摂らずに食欲を刺激できます。

【!】この方法の注意点
食物アレルギーや甲状腺機能亢進症の猫ちゃんは、ごく微量のかつお節や煮干しの成分でも症状が出ることがあります。これらの病気の場合は、この方法も避けたほうが安全です。

コツ9:他のメーカーの療法食も試してみる

今では、様々なメーカーから多くの療法食が販売されています。一つのメーカーの療法食がダメでも、別のメーカーのものなら喜んで食べてくれることがあります。かかりつけの動物病院にないフードでも、サンプルを取り寄せるなどして、できるだけ多くの選択肢を試して、猫ちゃんのお気に入りを見つけてあげましょう。

コツ10:やさしく、手からあげてみる

最後のコツは、愛情を込めてやさしく食事をあげることです。
体調が悪いとき、自分から食べなくても、信頼する飼い主さんがやさしく声をかけながら、手で一粒ずつ口元に運んであげると、安心して食べてくれることがあります。


最後に

ここでご紹介した10個のヒントは、猫ちゃんの性格によって合うものと合わないものがあります。飼い主さんの生活スタイルによっては、すべてを試すのは難しいかもしれません。動物病院の獣医師や看護師さんとよく相談しながら、猫ちゃんにとってストレスが少なく、ご家族も無理なく続けられる方法を見つけてあげてください。

これらの方法は、療法食だけでなく、普段のご飯を変更するときにも役立ちます。