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ワンちゃんが体をかきむしったり、皮膚が赤くなったりしているのを見るのは、飼い主様にとって非常につらいことですよね。その原因は、もしかしたら「アレルギー」かもしれません。この資料は、アレルギーと食事の関係、そしてどうすれば食事でワンちゃんを楽にしてあげられるかを解説したものです。
私たちの体には、ウイルスや細菌のような悪い敵が入ってきたときに戦ってやっつける「免疫」という素晴らしい防衛システムがあります。
アレルギーとは、この防衛システムが少し勘違いをして、本来は体に害のないもの(花粉や食べ物など)を「悪い敵だ!」と判断して、過剰に攻撃してしまう状態のことです。この過剰な攻撃が、つらいかゆみや赤みなどの症状を引き起こすのです。
ワンちゃんのかゆみの原因となるアレルギーは、主に2つのタイプに分けられます。
もちろん、この両方を併せ持っている「混合型」のワンちゃんもいます。
ワンちゃんの皮膚は、ただ体を覆っているだけではありません。実は、摂取したタンパク質の約30%が、健康な皮膚と美しい被毛を作るために使われています。皮膚はワンちゃんの体で最大の臓器(体重の約20%を占めます)であり、常に新しい細胞に生まれ変わっているため、たくさんの栄養を必要とするのです。
特に「皮膚のバリア機能」は重要です。これは、外部の刺激やアレルゲンの侵入を防ぐ「城壁」のようなもの。この城壁が弱くなると、アトピーの原因となるアレルゲンが簡単に侵入してしまいます。栄養バランスの悪い食事や、亜鉛・銅などが不足した食事では、この城壁がもろくなってしまうことがあります。だからこそ、正しい食事管理は、皮膚の健康を守るための土台となるのです。
「うちの子のかゆみは、食べ物が原因なの?それとも環境?」これをはっきりさせるための最も信頼できる方法が「除去食試験」です 。血液検査などもありますが、それだけでは確定診断は難しいことが多いのです。
とてもシンプルですが、ご家族全員の協力が不可欠です。
除去食試験やその後の治療で使われる療法食には、主に3つのタイプがあります。それぞれ、アレルギー反応をどうやって避けるか、という戦略が異なります。
考え方:アレルギーは、体が「こいつは敵だ!」と覚えているタンパク質に対して起こります。ならば、これまで一度も食べたことのない、体がまだ敵として認識していないタンパク質を与えれば、アレルギー反応は起きないだろう、という考え方です。
考え方:タンパク質は、アミノ酸がたくさんつながった長い鎖のようなものです。体はこの鎖の「形」を認識して敵か味方か判断します。そこで、あらかじめ工場でこのタンパク質の鎖を細かく分解(加水分解)してしまい、体の免疫システムが「敵の形だ」と気付けないように変装させる作戦です。
考え方:これは②の『変装』作戦をさらに推し進めたものです。タンパク質の鎖を、これ以上分解できない最小単位である「アミノ酸」のレベルまでバラバラにします。アミノ酸の状態では、免疫システムはそれをアレルゲンとして認識することはできません。
製品例:「アミノペプチドフォーミュラ」シリーズ
ワンちゃんの皮膚の治療は、時間と根気が必要です。特に食事療法は、ご家族の協力なしには成功しません。
つらい症状を和らげ、ワンちゃんが笑顔で過ごせるように、獣医師とチームを組んで一緒に頑張っていきましょう。