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🚨『猫の耳腫瘍は高率!? 犬と猫の腫瘍情報まとめ』

🐾 犬猫の外耳・鼻鏡腫瘍について知っておくべきこと

犬における腫瘍の発生率は6.5%、一方で猫では18.8%と、猫の方が腫瘍の発生率が高いことが知られています。特に、猫の外耳・鼻鏡部位での悪性腫瘍の発生率は88.9%と非常に高く、扁平上皮癌の発生率が48.9%と特に注意が必要です。

紫外線誘発性の扁平上皮癌は白い毛の猫に多く見られ、初期の症状として皮膚の乾燥、慢性皮膚炎、潰瘍化などがあります。早期の外科治療が推奨されています。この治療を怠ると、腫瘤が前頭部皮下や眼内に浸潤し、場合によっては眼球摘出などの拡大切除が必要になることもあります🏥。

🐾 犬と猫の外耳・鼻鏡腫瘍の基本情報

📊 良性・悪性腫瘍の比率

犬では、悪性腫瘍の発生率が44.4%とされています。これは、外耳や鼻鏡部位で発生する腫瘍のほとんどが良性であり、悪性腫瘍のリスクがそれほど高くないことを示しています。

🔬 主な腫瘍の種類

良性の腫瘍には組織球腫、耳垢腺腫、基底細胞腫などがあります。

一方、悪性の腫瘍には、肥満細胞腫、耳垢腺癌、扁平上皮癌などが挙げられます。特に耳道では、耳垢腺癌の発生率が高く、注意が必要です。

🐱 猫の外耳・鼻鏡腫瘍の特徴

猫の外耳や鼻鏡部位での腫瘍の発生確率は犬よりも高く、特に悪性腫瘍の発生が特徴的です。扁平上皮癌は猫の外耳・鼻鏡腫瘍の中でも48.9%と高率に発生します。

猫の耳介や鼻鏡に発生する扁平上皮癌は、後に腫瘍が形成されることが特徴です。

この腫瘍は紫外線誘発性で、特に白い毛の猫に多発します。

初期症状としては皮膚の乾燥、慢性皮膚炎、潰瘍化などが挙げられます。早期の適切な外科治療を行うことで、腫瘍の進行を食い止めることが可能です。

🐶 犬の鼻鏡・有毛部の扁平上皮癌の特徴

犬の鼻鏡や有毛部に発生する扁平上皮癌は、浸潤性が強く転移のリスクも考えられるため、予後が非常に悪いとされています。

👂 耳道に発生する耳垢腺腫・耳垢腺癌の臨床的特徴

犬猫ともに、耳道に発生する耳垢腺腫や耳垢腺癌は7歳以上の中高齢での発生が特徴です。性差は認められません。

犬の耳道においては、コッカースパニエルが特に好発しており、慢性耳道炎が腫瘍誘発の要因として指摘されています。

🩺 耳垢腺腫・耳垢腺癌の治療

耳垢腺腫は良性の腫瘍であり、直接的な生命への危険は考えられませんが、耳道炎の悪化を引き起こすため、治療としての切除が適応となります。

一方、耳垢腺癌は局所浸潤性が強いものの、遠隔転移のリスクは低いとされています。

外科的切除を行うことで、2年以上の比較的長期生存が期待できます。

鼓室内浸潤の有無や外科的切除の範囲など、複数の予後因子が考慮されることが重要です。特に鼓室内浸潤が疑われる場合、鼓室切開を含む全耳道切除術が推奨され、これにより生存期間の延長が期待されます。

🌞 犬の鼻鏡・有毛部の扁平上皮癌

犬の鼻鏡や有毛部に発生する扁平上皮癌は、日光との関連が考えられるため、特に無色素または色素の薄い犬に多発します。発生率は皮膚腫瘍中5%とされ、好発品種としてダルメシアンやビーグルなどが挙げられます。

治療方針として、多発性や存在性、非侵襲性の場合にはレチノイドや5-FU軟膏、カルムスチン軟膏などの外用薬が用いられます。単発性や侵襲性の場合には外科療法が主となり、さらに転移性の場合にはプラチナ製剤やピロキシカムなどの内服薬が用いられます。

ペットの耳の健康: あなたが知るべきこと👂🐾

動物病院を選択する際、飼い主として知っておくべき情報について詳しく解説します。

🔍 ペットの耳の解剖

耳は重要な感覚器官で、飼い主としてペットの耳の健康を守るための知識が必要です。

耳介の解剖:

血液供給は後耳介動脈からの内耳介枝、中間耳介枝、外耳介枝によって行われます。神経の供給については、外側面は大後頭神経、大耳介神経、外側面の第二頸神経から分岐する内側面は顔面神経の内耳神経枝によっています。耳介軟骨を覆う皮膚で形成され、内側の接着性が強い。

耳道(外耳道)の解剖:

外側の垂直耳道と水平耳道で構成されており、耳介軟骨は水平耳道で輪状軟骨に連結しています。皮膚は重層扁平上皮で覆われています。耳道部の外科解剖において特に重要な血管は、骨性外耳道前背側に隣接する関節後孔に流入する顎関節静脈、顔面神経は茎乳突孔から分岐します。

中耳の解剖:

鼓室と3つの耳小骨、筋肉で構成されており、交感神経が鼓室胞内側に走行しています。

🩺 耳の病気と治療

耳介には肥満細胞腫、乳頭腫、基底細胞腫、組織球腫などの病気が考えられます。特に猫では扁平上皮癌が多発します。

治療の際は、耳介部分切除術や耳介全切除術が適応され、後耳介動脈の走行や皮膚の接着性に留意することが大切です。皮膚を切開する際には、接着性の緩い部分を利用することが推奨されます。具体的には、耳介軟骨との接着が緩い皮脂の外側面を、耳介軟骨よりも多く、生体側に残すことが必要です。これにより、切除後に軟骨の断端が外部に突出することを防ぐことができます。その後、軟骨を適切に被覆しながら、皮膚の外側と内側を隣り合わせて縫合することで、きれいな終了を迎えることができます。

 

ペットの耳の腫瘍と治療方法: 重要な情報👂🐾

愛するペットの耳の健康を守るため、様々な病気や治療方法について知っておくことが重要です。

🔍 耳道の腫瘍とその治療

耳道の腫瘍は、耳垢腺や皮脂腺由来の腺腫、腺癌などがあります。こちらの治療方法をご紹介します。

外側耳道切除術:

外耳道開口部に限局する腫瘍に適応されます。垂直耳道に平行な2本の皮膚切開を行い、腫瘍を切除し、軟骨を反転して耳道壁基部を皮膚と縫合します。

垂直耳道切除術:

病変が垂直耳道周囲まで及ぶ場合に適応されます。垂直耳道切除術に加え、水平耳道と骨性耳道も切除。必要に応じて鼓室胞の外側や腹側の骨を切除する外側鼓室胞骨切り術 (LBO) を併用します。

全耳道切除術 (TECA):

病変が水平耳道の深部に及ぶ場合、または外耳炎や中耳炎を伴う場合、鼓室胞に腫瘍が存在する場合に適応されます。

😺 猫の耳の腫瘍・疾患治療の要点と予後

猫の耳には特有の病気が存在します。こちらで猫の耳の腫瘍やその他の病気について詳しく説明します。

鼻咽頭ポリープの治療:

牽引-剥離術は再発率が50%、腹側鼓室胞骨切り術 (VBO) は再発率が2%です。ホルネル症候群の発生率も異なります。

猫の耳の腫瘍治療の予後:

特定の手術方法によって、合併症や生存期間、再発率に違いが見られます。適切な治療選択が重要です。

🐶😺 犬・猫の耳の腫瘍・疾患治療の要点と予後

犬と猫の耳の病気やその治療方法、予後についての重要なポイントをまとめています。

猫の耳の腫瘍・疾患の治療について

当クリニックでは、鼻咽頭ポリープの治療を含む、猫の耳の腫瘍・疾患の専門的な治療を提供しています。患者の状態に応じて、最適な治療法を選定し、飼い主様に詳しく説明いたします。

1. 牽引-剥離術 (Traction-avulsion): 再発率50%、ホルネル症候群発生率40%。

2. 腹側鼓室胞骨切り術 (VBO): 再発率2%、ホルネル症候群発生率80%。

耳の解剖

耳道部の外科解剖において、特に重要な血管は、骨性外耳道前背側に隣接する関節後孔に流入する顎関節静脈で、顔面神経は茎乳突孔から分岐します。中耳には、交感神経が鼓室胞内側に走行します。

耳の腫瘍治療の要点

当クリニックでは、病変が垂直耳道周囲まで及ぶ場合には、垂直耳道切除術を適応します。全耳道切除術 (TECA) は、腫瘍の位置や病変の範囲に応じて選択されます。これらの術式は、犬や猫の耳の腫瘍治療において効果的です。

猫の耳の腫瘍治療の予後

当クリニックの治療は、腫瘍のタイプや位置に応じて選択されます。適切な診断と治療計画が、猫の治癒と長期的な生存に寄与します。

1. 全耳道切除術+外側鼓室胞骨切り術 (TECA+LBO): 中央値生存期間は58ヵ月以上。

2. 猫の外耳道に及ぶ鼻咽頭ポリープ: 牽引-剥離術の再発率は50%。

犬・猫の耳の腫瘍・疾患治療の要点と予後

当クリニックでは、犬と猫の耳の腫瘍・疾患の治療を行います。我々の経験豊富なスタッフが、各患者に適した治療法を提供し、愛ペットの健康を守ります。

1. 犬の耳垢腺癌: 36ヵ月間再発が認められなかった。

2. 猫の耳垢腺癌: 中央値生存期間は50ヵ月、1年生存率75%。

ご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。