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🐾ペットの指端腫瘍🐾:🐶犬と🐱猫の症状と治療法を徹底解説!

ペットの指端腫瘍について

ペットが発症しやすい病気の一つに、「指端腫瘍」があります。特に犬や猫に見られるこの病気は、早期発見と適切な治療が必要です。

犬においては、指端腫瘍の4.2% (81/1925例)、猫では3.8% (11/287例)が確認されています。特に犬では扁平上皮癌や悪性黒色腫(メラノーマ)、軟部組織肉腫、肥満細胞腫などの悪性腫瘍が多く、猫では扁平上皮癌や肺癌の趾端部への転移病巣(肺-指症候群)が報告されています。

治療と診断

指端腫瘍の診断には、特に肺の画像診断が重要となります。原発病巣が小さくても、領域リンパ節を含めた全身の評価を行い、治療方針を決定します。

治療方法としては、断趾が考えられます。これは大きな血管が2カ所存在するため、注意が必要です。また、犬の場合、良性腫瘍と悪性腫瘍の比率は66.2%で、他の皮膚腫瘍よりも高くなります。

予防と注意

指端腫瘍は、特に老齢の大型犬種に多く、黒色のラブラドールに好発します。早期の外傷治療が難しいため、潰瘍や骨溶解が進行することがあります。

定期的な健康診断により早期発見を心掛け、適切な治療を行うことで、ペットの生活の質を保つことができます。特に、指端多発性扁平上皮病症候群が報告されるケースがありますので、飼い主の皆様には注意が必要です。

指端腫瘍の概要

猫と犬、特に猫において指端腫瘍は深刻な問題となり得ます。猫の指端腫瘍の大部分は悪性で、扁平上皮癌が主です。これらの腫瘍の50%は転移し、患者の一年生存率は約42%、二年生存率は13%です。

犬と猫の診断と治療

趾の扁平上皮癌は他の皮膚で発生するものよりもさらに悪性で、領域リンパ節転移の確率は30%です。基節レベルか中手指骨または足根指節関節での切断が行われます。猫の悪性腫瘍の比率は54.5%で、他の皮膚腫瘍よりも低いです。

予防と注意

犬の指端腫瘍は一般的であり、特にスタンダードプードルやジャイアントシュナウザーでは、数ヵ月から数年の期間で指端に多発性扁平上皮癌が発生します。これらの報告は少ないですが、飼い主の皆さんには注意が必要です。

指端腫瘍の特徴と発生率

犬の指端腫瘍は一般的で、特に米国では指端腫瘍中約1/3が扁平上皮癌です。また、犬の良性腫瘍には組織球腫、形質細胞腫、皮脂腺上皮腫が含まれます。外傷治療が難しいため、局所浸潤性が通常で、遠隔転移性は低い(0~13%)です。

注意事項と早期発見の重要性

定期的な健康診断と早期発見が重要です。潰瘍や骨溶解が進行すると、外傷治療が一層困難になります。特に、数ヵ月から数年の期間で指端に多発性扁平上皮癌が発生する指端多発性扁平上皮病症候群が報告されているケースがあり、注意が必要です。

結論:適切な知識と早期対応でペットを守る

適切な知識と注意で、ペットの指端腫瘍を早期に発見し、適切な治療を行うことができます。これにより、ペットの生活の質を維持し、長生きさせることができるでしょう。定期的なチェックと、何らかの異常を感じたらすぐに獣医師に相談することが重要です。

🔪手技的ポイントの重要性🔪

手技的ポイントは、動物たちに手術を行う際の重要なステップです。これらのポイントを理解し、正確に行うことで、手術の成功率が高まります。以下に、いくつかの重要な手技的ポイントを挙げて説明します。

🔨切断端の皮膚形成と縫合🔨

切断後、切断端の皮膚形成と縫合が続きます。これは患者の快適さと治癒のために重要です。このプロセスにおいて、繊細かつ正確な手技が要求されます。

🌟症例1: 扁平上皮癌🌟

この症例では、約2ヶ月前に左後肢第2趾の爪の脇に腫瘤が発見された患者を取り上げます。この腫瘤は初めての診察から2週間後に、ホームドクターによって焼烙と切除が行われました。

🔍再発と初診時の状態🔍

残念ながら腫瘤は再発し、増大して自壊、出血と感染が見られました。抗生物質等の内科治療で反応が見られず、初診時には左側膝窩リンパ節が硬固して直径2cmに腫大し、左後肢は懸跛を示していました。

👨‍⚕️診断と治療👨‍⚕️

病理組織学的検査により、扁平上皮癌(T4 N1a M0)と診断されました。治療目的は根治で、治療法として左第2趾断指および左側膝窩リンパ節廓清が選択されました。

🔪手技的ポイント🔪

手技的ポイントは手術の成功に必須です。断指術では、切皮の位置、駆血帯の使用、関節切断前の処置、断端の止血方法、縫合前の皮膚と皮下組織の処置、縫合間隔の設定など、細心の注意が必要です。

🏥術後経過🏥

第2趾の断指後、患者は体重負荷が軽度で、運動機能障害はほとんど見られませんでした。患者は再発や機能障害なく、順調に回復しました。

🔪手術手技の詳細🔪

手術手技は非常に精密かつ注意深く行う必要があります。以下に、具体的な手順と注意点を詳細に説明します。

1. 切皮🔪

切皮は第2~3趾間の背側面から開始し、第3の血管を損傷しないように極力注意します。関節面よりも少し外側で切皮を行い、縫合時に皮膚が十分にあるようにします。

2. 駆血帯の使用💉

駆血帯を使用して切断側の血行を遮断しますが、皮膚切開前に駆血してしまうと、出血が見られず、損傷の危険性があります。したがって、関節切断前に駆血帯をかけます。

3. 断端の止血🩸

断端の止血は駅血帯を緩めながら行い、太い血管は吸収性縫合糸で結紮止血します。奥で結紮を行い、術後に体重負荷をかけたときに、結紮糸が飛ばないように注意が必要です。

4. 滑膜の掻爬と切断部の処理🦴

関節面の滑膜を掻爬し、切断部に関節液が貯留しないようにします。縫合前に周囲の皮膚と皮下組織を十分に剥離し、縫合部に余裕を持たせます。

5. 縫合🧵

関節面の搔爬と研磨を行い、縫合時に張力がかかりすぎないように注意します。縫合間隔を適切に設定し、腫脹に備えて漿液の排液路を確保します。

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