診察時間
午前9:00-12:00
午後15:00-18:00
手術時間12:00-15:00
水曜・日曜午後休診
DICとは、腫瘍や炎症などの病気が原因で、
血液凝固の異常が起こり、細い血管内に微小な血栓(血液が固まったもの)ができる状態です。
血液を固めるために必要な血液成分や血小板が消費されるため、
逆に血が固まらなくなっていきます。
そもそもどうしてDICになるのか?
がんや心臓病、肝臓病、腎臓病、血液疾患などの、からだの内部に重大な病気が隠れている事が多い。
何もないのにDICになることはほとんどありません。
高齢の子でDICで腹腔内まで出血している場合、一番多いのは肝臓の腫瘍か、脾臓の腫瘍(血管肉腫)である事が多いです。
最初は血が固まりやすくなりますが、
進行すると血が固まらなくなり、出血しやすくなります。
全身にできた血栓によって臓器に十分な血液が行きわたらなくなり、細胞の壊死が起こるため、
多臓器不全になりやすく、死亡することも多い状態です。
どうやったらわかるの?
体の表面に出血が見られることがあります。この出血は、目の粘膜、皮膚、歯肉などで見られることがあります。皮膚では、急に紫色っぽいあざが現れることがあり、これを「紫斑」と呼びます。
内股や膝など、毛の薄いところが見やすいです。
急速に広がっていきます。
見つけたらすぐに来院していただき、低分子ヘパリンの投与を行なっています。
・診断
血液検査や血液凝固系検査、原因となる病気の診断が必要です。
血液の機能の検査だけでは不十分で、背景にある大きな病気を探すために全身的な画像検査(エコー検査やレントゲン検査)、血液検査で臓器の機能や貧血の有無などを確認します。
脳の中は見ることができないため、身体検査で、神経の麻痺などがないかを確認しています。
腹腔内出血の確認(FAST)👓
エコーで迅速に腹腔内に出血性の腹水がないかを確認します。
血液凝固系検査🩸
血小板⭐️院内の検査で確認します。
APTT・PT・Fibn⭐️外部の検査センターに依頼しています。
・治療
原因となる病気を治療します。血液が固まりやすくなる段階では血液が固まりにくくする治療、
固まらなくなる段階では輸血による凝固成分や血小板を行います。
・予後
非常に悪く、海外では「Death Is Comming」と言われることもあります。早期治療ができれば予防できることがありますが、DICになってしまった場合は治療が非常に困難であり、予防が非常に重要です。