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尿が出なくなる緊急事態。外科と内科の尿路閉塞の治療。

尿路閉塞の概要

猫の尿路閉塞イラスト

尿路閉塞は、猫の尿が出なくなる深刻な病気です。尿の排出ができないため、尿毒症を引き起こし、最悪の場合、命に関わることもあります。また、尿路閉塞が放置されると、腎不全を引き起こすこともあります。

腎不全は、腎臓の機能が低下し、体内の不純物が排泄されなくなる病気です。初期症状は目に見えにくく、放置すると進行し、最終的には命を脅かすこともあります。

何度もトイレに行くのに、おしっこがわずかしかでない。異様な声を出してうろうろしている、食欲不振や、嘔吐がある場合にはできるだけ早い受診が必要です。

尿路閉塞の治療方法

カテーテル治療イラスト

排尿困難な猫の治療には、カテーテルを使用することがあります。しかし、カテーテルが正常に挿入されない場合、手術が必要になることがあります。

手術や内科治療によって、尿路閉塞による腎不全を治療することができます。手術によって、尿路閉塞の原因

となる狭窄部分を切開して尿の通り道を広げることができます。
術後は、摘出した結石を、成分分析に提出して、食事療法の必要性を判断します。また、腎不全が継続する場合は、内科治療の継続が必要となります。尿の流れを改善する薬物療法や、猫の体内の不純物を除去する点滴療法があります。
重度の腎不全でも、適切な治療を行うことで、猫の命を救うことができます。早期受診が重要です。

食事療法と継続的なケア

食事療法イラスト

ストルバイトは高いpH(アルカリ性)の尿で生じやすい結石です。術後もpHを低下させる結石溶解食の継続が必要となります。

会陰尿道瘻造瘻術は外科治療の第一選択です。太い尿道を引き出してお尻に開口するように固定します。この手術によって、猫はより快適に尿を排出できるようになります。

他の手術様式

複数の手術選択肢
複数の手術選択肢
複数の手術選択肢

②腹壁尿道瘻は、尿道が損傷しているなどで会陰尿道瘻造瘻術を行えない場合に行います。膀胱の近くで尿道を切断し、おなかに出口を作ります。外尿道括約筋を使い、自分の意思で排尿ができます。ただし、皮膚炎と膀胱炎になりやすく、対策が必要になります。

③腹壁膀胱瘻は、交通事故など、尿道全域を損傷している場合に行います。膀胱と腹壁を直接繋ぎます。自分の意思での排尿はできず、常に尿が出る状態となります。おむつ交換、皮膚炎・膀胱炎の治療が生涯必要になります。

いずれの術式でも、尿道が外界と近接するため、術後は細菌性膀胱炎が頻発します。定期的な尿検査で、適切な治療後でも、症状の再発や定期的な発症を避けられないことがあります。
症状に常に注意し、特別療法食やトイレを1頭につき2つ用意してあげる、猫ちゃんが好んでお水を飲んでくれるようその子にあった水飲み場を作ってあげるなどをし予防してあげましょう。